温熱環境

快適性もエコも大切にした、
一年を通して心地よく過ごせる住環境

四季にわたって家族が心地よく過ごすためには、住まいの室温・湿度・空気の循環などの温熱環境を快適に保つことが重要です。外からの熱が伝わりやすい壁・天井・床・窓などの断熱性能を高めて、夏はさらりと涼しく、冬はぽかぽかと暖かい住環境を実現。また、家全体の空気を循環させる空調設備を取り入れることで、よどみのない清らかな空気が部屋の中をめぐります。太陽光など自然エネルギーを活用した設計により、人にも環境にもやさしい住まいを叶えます。

APW330

オール樹脂サッシにLow-E複層ガラス(アルゴンガス封入)、樹脂スペーサーを採用し熱貫流率を抑え、HEAT20 G2グレードを叶えます。

※ご希望の間取りや開口により、UA値が届かないこともあります。

熱を通しにくい樹脂フレームとLow-E複層ガラスで国内最高レベルの断熱性能を実現。
室内側のフレームとガラスの温度が外気温に影響されにくく、夏は室温を上げる日射熱をブロックし、住まいの快適な温度をキープ。冬は室内側のガラスやフレームに触れてもヒヤリとするような冷たさを感じない為、結露の発生を抑えます。
またお部屋の方角や軒の出などに合わせてガラスは日射遮蔽型・日射取得型とお選びいただけます。
※こちらはパッシブの考えに基づきます。

【関連情報】パッシブ設計について詳しく見る

サーモスⅡ-H(LIXIL)

強度と断熱性能を高めたアルミと樹脂のハイブリッド窓に、Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り)を採用。デザイン性にも優れ、外とお部屋をスッキリつなぎます。

室外側は耐久性や強度に優れたアルミを採用し、雨、風、日差しによる劣化を防止。さらに室内側には熱伝導率の低い樹脂を採用することで、強度と断熱性能をあわせ持ったハイブリッド窓となっています。さらに一般複層ガラスの約2倍の断熱性を発揮するLow-E複層ガラスと、そのガラスの中間に空気より熱の伝わりを約30%抑えるアルゴンガスを封入することで優れた断熱性能を発揮。
また熱を通しやすいフレームの露出を抑え、熱を通しにくいガラス面積を最大化することで断熱性能の向上だけでなく、窓から見える景色や自然の光も身近に感じるほど視界がすっきり広がるため、窓際のデザインにこだわる人にお勧めです。

オプション

TW(LIXIL)

サーモスⅡ-Hよりも断熱性能を高めた、アルミと樹脂のハイブリッド窓。圧倒的なデザイン性と断熱性能を兼ね備えた窓で、心も体も快適に。

サーモスⅡ-Hよりも断熱性能の高いアルミと樹脂のハイブリッド窓は、フレーム内の空間をさらに小さく分けることで断熱性能をUP。より高い断熱性能とスッキリとしたフレームのデザイン性を兼ね備えているため、性能とデザインの両方を希望される方にお勧めです。樹脂スペーサーを標準採用としており、ガラスエッジからの熱の伝わりを抑えて断熱性能を高め、端部の結露も抑制します。
またお部屋の方角や軒の出などに合わせてガラスは日射遮蔽型・日射取得型とお選びいただけます。

※ゼール仕様の標準としてはペアガラスのアルゴンガス入りとなります。

※標準仕様を含めトリプルガラスを選択することも可能です。

断熱材

現場発泡 硬質ウレタンフォーム(屋根・壁)

室内と外気を断熱するのは、泡に含まれた空気の層。日本の気候や風土に合わせた調合に現場での吹付発砲で、長期間すぐれた断熱性能を発揮。

断熱材は熱を伝えにくいガスが1つ1つの気泡の中に封じ込められた、小さな硬い泡の集合体「硬質ウレタンフォーム」を採用。作業現場で屋根・壁など建物全体に発泡するため、つなぎ目がなく、狭い隙間も覆いより高い断熱性と気密性を実現。構造躯体にぴったりと接着し温度変化や劣化による伸縮にも柔軟に対応することから、剥がれや隙間は長期間発生せず、性能の劣化が少ない断熱材となっています。完成すると目に見えなくなる壁体内の結露も防止できるため、建物の耐久性を高め、長期間、安心で快適な暮らしができます。

押出法ポリスチレンフォーム(床)

人と地球にやさしく、優れた断熱性能をもち、水の入りにくい構造で劣化も防いでいます。

小さな泡の中に気体を閉じ込めた独立気泡が熱伝導の三要素「対流・輻射・伝導」の数値を小さく固定。熱をさえぎり、結露を抑制するだけでなく、水の入りにくい構造で断熱性能の劣化を防いでいます。
さらにフロン及びPRTR法対象物質の使用をなくし、ホルムアルデヒドも含まず、マテリアルリサイクルも可能な製品で、人や地球にやさしい断熱材を床に使用。

オプション

ウレタン断熱パネル「SW」(天井・壁)

家の中の温度差をなくす高い断熱性能と内部結露を発生させないパネルを使用し、快適で健康に。

SW(スーパーウォール)工法で使用する高性能な硬質ウレタンフォームは高い断熱性能に、湿気を通しにくい性質を持ち合わせています。壁の内部結露を抑えることができるため、耐久性向上に効果を発揮。瑕疵保証では保証されない断熱材内部の結露による劣化に対し「35年間無結露保証」されています。
また厚みのあるパネルと、気密テープ、さらに細かい隙間を「現場発泡硬質ウレタンフォーム」で埋めることにより、気密性能も高めているためC値0.5以下を実現しています。
※ゼールの標準仕様として採用

【関連情報】ゼールマルマインについて詳しく見る

冷暖房設備

身近なエアコンやストーブ、扇風機から全館空調まで、それぞれ一長一短あります。簡単に後付けできるもの、大規模なリフォームが必要なものとあります。何を取り入れるかは断熱性能とあわせて新築時の検討がおすすめ。エアコン以外にも床暖房やインテリア性もある薪ストーブなどのご提案も可能です。

オプション

床暖房

足元からの心地よい暖かさで、小さなお子様からお年寄りまで快適に。

温水が床下で循環する温水式と電気で温める電気式の2種類があります。
温水式は温水を作るための熱源が電気、ガス、灯油の3種類あり、広い範囲や長時間使う場所におススメ。
電気式は電熱線を床下に張り巡らせることで床を暖めます。部分暖房や使用時間の短い場所におススメ。
エアコンによる温風や石油ストーブなどによる臭いや空気の汚れもなく、床からの輻射熱で足元から暖かく、お部屋全体を心地よい暖かさで包みます。

薪ストーブ

炎の揺らぎが癒しも与えてくれる、インテリア性と実用性のある暖房設備でくつろぎの時間を。

暖炉と間違えられやすい薪ストーブですが建物からは切り離され、薪をくべるスペースにガラス扉がついているため、扉を閉めると臭いや火の粉の心配はありません。暖房器具としては、遠赤外線の輻射熱で部屋や家全体を暖めるため、体の芯から温まります。
他の暖房器具との一番の違いは炎のゆらめきで癒し効果があること。慌ただしい日常にぼーっと炎を見つめてリラックスしたり、暮らしに彩りをあたえます。またインテリア性があるだけでなく、災害時、電気が無くても灯りと暖かさを確保できるという強みもあります。

給湯器

キッチンやお風呂ですぐにお湯を使うために、住宅に必須の設備。水をお湯に温めるため使用する燃料にはガス(都市ガス・プロパンガス)や電気などがあります。

エコジョーズ(高効率給湯機器)

今まで捨てていた燃焼ガスの熱まで利用する熱効率の高い給湯器

従来のガス給湯器では熱交換率が80%で残りは排気ロスとなっていましたが、潜熱回収型の熱交換機器を使用することで、今までは捨てていた燃焼ガスの熱まで再利用しています。そのため熱効率については給湯時が95%、暖房機能を利用する場合は89%まで高まっており、光熱費がお得になります。

オプション

エコキュート

空気中の熱を利用することで、わずかな電気でお湯を沸かします

エアコンの室外機に似た形状のヒートポンプユニットで空気中の熱を集めて、その熱を利用してお湯を沸かします。お湯を沸かす際に電気エネルギーを使用しますが、ヒートポンプ技術で空気中の熱を利用し、わずかな電気でお湯を沸かす給湯設備です。電気だけでお湯を沸かすより消費電力量は約1/3となり省エネで経済的。また、冷媒としてはフロンではなく自然冷媒(CO2)を使うため、環境にも優しい機器です。

エネファーム

電気をつくる際に発生する熱でお湯を沸かし、タンクに貯めて利用

ガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで電気を作ります。またその時に発生した熱でお湯を沸かすため効率的。家庭の使用状況に合わせて24時間発電し、発電時の熱で沸かしたお湯をタンクに貯めて利用します。
タンクのお湯が無くなった場合でも『エコジョーズ』などのバックアップ給湯器でお湯を作るため、快適で省エネな暮らしを実現できます。

エコワン

電気とガスを効率よく使い分けてお湯を沸かすハイブリッド給湯システム

電気(ヒートポンプ式で空気中の熱を利用)とガス(エコジョーズ)を組み合わせたハイブリッド給湯システムです。毎日の使用状況を学習して最適なタイミングと量で沸きあげたり、太陽光発電をご利用の場合は昼間の余剰電力を使用したりと、生活スタイルに合わせてくれるので無駄なく効率的。プロパンガスエリアの方にお勧めで、省エネ性が高く、光熱費の大幅カットを実現します。

換気システム

現在、法律で2時間に1度家の中の空気をすべて入れ換えられるよう「換気システム」の設置が義務付けられています。
機械的に換気をするのですが、給気と排気の何を機械的にするかで大きく3種類に分かれます。

種類 特徴
第一種換気 給気・排気の両方を機械的に行う方法。全熱交換型と顕熱交換型の2種類がある。
第二種換気 給気のみ機械的に行い、排気を自然排気にする方法。
第三種換気 給気を自然換気にしてい、排気を機械で換気する方法。

エコエア90(第一種全熱交換換気システム)

温度だけではなく湿度も交換するため夏も冬も快適性アップ

給気、排気ともに機械的に行い熱交換だけではなく、湿度の交換も行うエコエア90を採用。世界トップクラスの熱回収率90%を実現した高効率・全熱交換換気システムとなっています。適切な場所に換気システムを計画し、空気のよどみをなくし、きめ細やかな換気コントロールを可能に。高性能フィルターにより花粉だけでなくPM2.5やカビの胞子、黄砂といった空気汚染物質を約90%カット。メンテナンスやウイルスに対しても配慮されており、環境とからだにやさしい家づくりを追求しています。

【関連情報】換気の重要性・住宅に使用する換気システム『エコエア90』がバージョンアップ

創エネ・蓄エネシステム

太陽光発電システムやエネファーム(家庭用燃料電池)などの電力を創るシステムや電気を貯める蓄電池を導入することで、電力の購入を抑えご家庭の光熱費を削減します。またエネルギーを使う場所で作るため、送電ロスやその他のエネルギーロスが少なくなり、省エネにもつながるだけでなく、万が一の災害時にも電気を利用できるなどの利点があります。

オプション

太陽光発電システム

自家発電の代表的な設備。ZEH住宅を建てるために必須。

自家発電システムの中でも普及率が高くZEH住宅を建てるために必須の機器。太陽光を利用して屋根などに設置したパネルで電気をつくり、パワーコンディショナーを通して家庭内で使える電気に変換して使用します。また、余った電気は電力会社へ売ったり、蓄電池で貯めて夜に使用したりすることが可能。電気の購入時は運ばれてくるまでに送電ロスがありますが、使う場所でエネルギーを作るため、ロスが少なく省エネに。
初期投資の高くなる設備ですが、設置しやすくするため「建て得」や「ソラエネ」などのサービスをご用意しています。

エネファーム(家庭用燃料電池)

給湯設備としてだけではなく、創エネ設備としても。季節や天候に左右されず、使用状況も学習して24時間発電

ガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで電気を作ります。またその時に発生した熱でお湯を沸かすため効率的。家庭の使用状況に合わせて24時間発電し、発電時の熱で沸かしたお湯はタンクに貯めて利用します。
季節や天候に左右されないというメリットがある他、電気の購入時は運ばれてくるまでに送電ロスなど、使用されないエネルギーが多くありますが、エネファームは使う場所でエネルギーを作るため、ロスが少なく省エネにもつながります。

蓄電池

電気を蓄え、電気料金の高い時や夜間などに使用することでお財布や環境に優しく

太陽光発電と合わせて設置するイメージの強い蓄電池ですが、夜間の安い時間帯に充電し、昼間に使用することも可能。電気を蓄え、電気使用量の多い時間に放電することで電気代を抑えることができます。また、災害などで電気が使用できない時でも蓄電池があれば、常に電気を必要とする冷蔵庫や夜の灯りなど生活に困りません。

太陽光設置のためのサービス

建て得

LIXILによる太陽光発電を実質0円で設置できるサービス

LIXILと東京電力エナジーパートナーがZEHの普及促進を目指して始めたサービスで、いくつかの条件はありますが、太陽光発電システムを実質0円の設置費でZEH住宅を手に入れることができます。太陽光で発電した電気は自宅で使用することができ、余剰電力は契約会社のLIXIL TEPCO スマートパートナーズへ売電収入として入りますが、契約期間が終了すると、太陽光発電システムは無償でお客様のものとなります。蓄電池プランもあります。

ソラエネ

大阪ガスによる太陽光発電とエネファームに床暖房、ミストカワックをセットすることでよりお得なサービス

契約期間の太陽光の売電収入を大阪ガスが受け取ることによりエネファームと太陽光発電システムの初期費用を抑えて設置できるサービスです。また床暖房やミストカワックをセットにすることでさらにガス料金の基本単価を下げることが可能。契約期間中も太陽光で発電している間の電気は自宅でき、契約期間が終了すれば、太陽光発電システムは無償でお客さまのものとなります。エネファームでも電気を作るので、夜間の電気料金の購入も削減できます。

スマイルーフ

大阪ガスによる太陽光発電を初期費用0円で設置できるサービス

契約期間中の太陽光の売電収入は大阪ガスが受取ることにより、太陽光発電システムを0円で設置できるサービスです。発電した電気は従来の購入電力よりも安い単価で大阪ガスより購入し使用することが可能。また契約期間終了後は設備が無償でお客さまのものとなります。

シェアでんき

シェアリングエネルギーによる初期費用をかけずに太陽光を設置できるサービス

初期費用をかけずに太陽光を設置できるサービスです。太陽光で発電している間は電気を安く購入でき、余剰電力は(株)シェアリングエネルギーが売電収入として受け取る形で初期費用をかけずに設置できます。契約期間終了後は無償でお客さまのものとなり、売電収入を受け取れます。

※それぞれ条件や別途必要な費用がかかる場合があります。

パッシブ設計

太陽光や風などの自然エネルギーを利用して、「夏は涼しく、冬は暖かく」などの快適な住環境を実現します。
昼の日の光を利用することで照明なしで過ごせたり、自然の風を取り入れることで熱や湿気を逃がしたりできます。また快適な温熱環境のためには「高気密高断熱な家」が必要となるのですが、季節によって変わる太陽の高さから陽射しを取り入れたり、遮蔽したりすることで冷暖房設備に頼りすぎないエコな生活が可能になります。

【関連情報】自然エネルギーを利用して四季を快適に過ごせる「パッシブ設計」とは

パッシブデザインにおける5つの設計項目

  • 断熱断熱性能を高めることで室温を維持し、冬でも自然と暖かい家を実現します。
  • 日射遮蔽夏の強い陽射しを室内に入れないことで、涼しく快適に過ごしやすくなります。
  • 自然風利用自然の風を取り入れることで、熱や湿気などがこもりにくくなり、夏や梅雨の時期でも室内を涼しく保ちます。
  • 昼光利用太陽光の明るさを室内に取り入れ、昼間は照明の利用を減らします。
  • 日射熱利用暖房窓から昼間の太陽光を取り込み、室温を上げ、その熱を室内に留めて利用することで、冬の暖房使用量を減らします。

以下を参考に図を作成しています。
出所)「自立循環型住宅への設計ガイドライン(IBEC)」p15