ブログ
家づくりについて快適な暮らしを支える「空調」はどれを選ぶ?設備の種類と選び方のヒント
住まいの居心地の良さを左右する「空調」。冬の季節が本格的に始まったいま、お部屋で暖かく過ごすためには、快適な空調設備が欠かせません。
家族の暮らし方や、住まいにあわせた設備を選ぶことで、コスト面や環境面への配慮にもつながります。長く住み続ける家だからこそ、快適かつ使い勝手のよいものを選びましょう。今回は、空調のための設備について種類と選び方をご紹介します。
住まいの「空調」とは、どのようなもの?
空調と聞いて、どのようなものを想像するでしょうか?
空調とは、室内の温度や湿度を調節するだけでなく、気流や空気の清浄度などを含めた空気環境を最適な状態に調整することをいいます。そのための設備として私たちに馴染みのあるルームエアコンといった冷暖房設備に加え、全館空調や床暖房、加湿・除湿器、空気清浄機、換気システムなども「空調のための設備」に含まれます。
中でも冷暖房に焦点をあててみると、日本の住まいには以下のような設備が備えられています。
・エアコン
・全館空調
・床暖房
・床下冷暖房エアコン
空調は、選び方ひとつで快適性が大きく変わります。建物の構造や環境、暮らし方によって必要な設備は異なるため、それぞれの特徴や仕組みを理解しておきましょう。
種類とその特徴について
さきほど挙げた設備について、それぞれの仕組みや特徴を見ていきましょう。何を選べばよいか分からない方に向けて、選び方のヒントもご紹介します。
エアコン
エアコンとは、1台で冷暖房や送風、種類によっては除湿などの機能が備わっており、部屋の広さに応じて壁や天井に取り付けて使用します。エアコンを設置した部屋のみで空調が利くため、必要な場所と時間だけエアコンを使いたいという場合に便利です。
ただし、エアコンを付けていない場所との温度差が生じるほか、複数のエアコンを稼働させると電気代が高くなりやすいというデメリットも。個室を利用する頻度や、部屋の使い方に応じて検討しましょう。
■こんな人はエアコンが向いている!
・初期費用や工事費用を抑えたい
・用途に応じて後付けしたい
・家族それぞれが個室を使うことが多い
・家にいる時間が短いので、時間と場所を選んで使いたい
全館空調
全館空調とは、家全体の空調を一括で行うシステムのこと。住まいに設置した大型の設備から、家中の通気口を通じて冷暖房や換気を行います。
各部屋にエアコンを設置する必要がないほか、家の中の温度差を少なくできるため、季節に左右されにくく快適に過ごせるといった利点があります。急な温度変化で起こる「ヒートショック」という健康被害の心配が減るのも、全館空調の魅力といえるでしょう。
ただし、全館空調の力を最大限に発揮させるには、「高気密・高断熱」な住まいが必要です。隙間が多かったり、断熱性能が低い家では熱の出入りが多くなるため、冷暖房の効きが悪くなり、空気を暖める(冷やす)ためにさらに多くのエネルギーを使うため、光熱費がかさむ原因にもなります。全館空調が向いているのは、こんなケースです。
■こんな人は全館空調が向いている!
・高断熱、高気密の家である
・導入予算に余裕がある
・家族が家にいる時間が長い
・高齢の家族と暮らしている
・室内をすっきり見せたい
床暖房
床暖房には、電気式と温水式の2種類があります。床下に電熱ヒーターパネルを敷き詰めて床を暖めるのが「電気式」。ボイラーなどで温めた温水を床下配管に循環させて床を暖めるのが「温水式」です。
エアコンや全館空調とは異なり、冷えやすい足元から暖められるのが床暖房の魅力。のぼせにくくなるほか、床下からの暖かい空気が上昇して、部屋全体をまんべんなく暖められるという利点もあります。対流によって空気中にホコリが舞ったり、温風に体がさらされて乾燥する心配がないため、健康面にも優れています。
ただし、床暖房は暖まるまでに時間がかかることや、長時間使用すると電気代が高くなりやすいというデメリットも。家にいる時間や、使用する場所に応じて設置場所を検討しましょう。
■こんな人は床暖房に向いている!
・同じ部屋で過ごす時間が長い
・空調を導入する場所を決めて、予算を調節したい
・顔が火照ったり、のぼせたりする感覚が苦手
・アレルギーや喘息があり、ホコリが舞うのを抑えたい
床下エアコン
床下エアコンとは、1階の床あたりにエアコンを1台設置し、床下にエアコンの風を送り込むことで、床下全体を冷暖房できる設備です。一部の床を暖める床暖房とは異なり、床下エアコンは家全体の床を暖められるため、トイレや洗面所、廊下などもまんべんなく暖められることが魅力。
「洗面所や廊下を歩くとヒンヤリ」「トイレやキッチンが底冷えしてしまう」といった悩みを解消できるのが、床下エアコンならではのメリットです。また、エアコンは通常の壁につけるものと同じなので、故障しても修理や取り換えなど床暖房や全館空調と比べてメンテナンスが楽になります。
ただし、床下エアコンは高い断熱性と気密性だけでなく、基礎断熱も重要となります。冬は特に高温多湿になりやすく、シロアリなどの対策も不可欠。夏は冷たい空気は下にたまりやすいため、冷房の場合効果は低くなります。
■こんな人は床下エアコンに向いている!
・家族がそれぞれの個室を利用することが多い
・高齢の方や赤ちゃんと一緒に住んでいる
・ガスや灯油を使うのが不安
・自然な暖かさが好き(エアコンが苦手)
暮らしに合った空調選びで、毎日を快適に過ごそう
家の中の空気を整えてくれる空調は、快適な生活に欠かせない設備のひとつ。設備の種類によってメリット・デメリットが変わるため、住まいの環境や家族の過ごし方、冷暖房器具の使い方などに応じて、最適なものを選びましょう。
今回挙げた設備のほかにも、夜間に熱エネルギーを蓄えて日中に使用する「蓄熱式空調システム」という設備もあります。光熱費が抑えられるほか、災害時には蓄えた水を生活用水に使用できて安心です。冷暖房の使い方だけでなく、光熱費や災害時も考慮し選びましょう。
また、設備によって初期費用が異なるほか、毎月の電気代も大きく変わります。初期費用は抑えられたものの、日頃の使い方によって電気代がかさんでしまった…!というケースも少なくありません。簡単に取り換えができない設備だからこそ、マイホームを建てるときに慎重に選んでおくことが大切です。
暮らしやすく、安全な住まいづくりをマルマインハウスで
マルマインハウスでは、住み始めてからの快適性を守るために、高断熱・高気密の住まいを提供しています。環境に適した空調を検討するとともに、家中の空気をよどみなく換気できる「エココア90」や、熱効率の高い給湯機「エコジョーズ」や「エコキュート」など、省エネや環境にも優しい住まいづくりを大切にしています。
「寒い冬でも快適に過ごしたい」「安全性や環境にも配慮したい」といった方は、マルマインハウスで人や環境、家計にも優しいマイホームを叶えてみませんか?費用や設備に関するご相談は、お気軽にお問合せください。
2020.12.24
- Tag