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お金に関して低炭素住宅とは?建てるメリット・補助金の内容を解説
地球温暖化や省エネなど、環境問題への関心が高まるなか、住宅のあり方も見直されています。
人と環境に優しい住宅のひとつとして、二酸化炭素の排出量を抑えるための性能や設備などを備えた「低炭素住宅」があります。
平成24年12月に「都市の低炭素化の促進に関する法律(エコまち法)」が施行されたことを受けて、「低炭素建築物認定制度」が設けられました。
そこで今回は低炭素住宅と認められると、どのようなメリットがあるのか、どういった補助金制度があるのかについて解説します。(2021年11月現在の情報)
【認定基準】低炭素住宅ってなに?
低炭素住宅は所管行政庁(都道府県、市または区)が認定を行います。
①省エネルギー基準を超える省エネルギー性能を持つこと、かつ低炭素化に資する措置を講じていること
②都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針に照らし合わせて適切であること
③資金計画が適切なものであること
①について詳しく見ると「改正省エネ基準よりも、一次エネルギー消費量をさらに10%削減する」「省エネ基準と同等以上の断熱性・日射遮蔽性の確保」の2点が必ずクリアしなければならない低炭素住宅の要件です。
さらに上記にプラスして、以下の8項目の2つ以上に該当する必要があります。
≪節水対策≫
・節水に役立つ設備(便器や水栓など)の設置
・雨水等を利用する設備を設置
≪エネルギーマネージメント≫
・HEMSまたはBEMSの設置
・太陽光などの再生可能エネルギーを利用した発電設備及びそれと連携した定置型の蓄電池の設置
≪ヒートアイランド対策≫
・一定のヒートアイランド対策
≪建築物(躯体)の低炭素化≫
・住宅の劣化軽減対策
・木造住宅または木造建築物であること
・高炉セメントまたはフライアッシュセメントの使用
【メリット3つ】なぜ低炭素住宅が注目されているの?
低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出を抑制する仕様で建てられた住宅です。社会的観点で考えると、地球温暖化対策や省エネとして価値のある住宅といえます。そして住む人にとってもメリットが大きい住宅です。
①高断熱な家で1年中快適
低炭素住宅に認定される家は、断熱性に優れています。なぜなら、認定基準として「一般的な省エネルギー住宅と同等かそれ以上」の断熱性能・日射遮蔽性能が求められるからです。これらの性能が高いことで、夏は涼しく、冬は暖かい住環境に近づきます。そのため低炭素住宅は、年間を通して冷暖房に頼りすぎることなく快適に過ごすことができます。
②光熱費が抑えられる
家中が適温で維持しやすい低炭素住宅は、冷暖房設備に依存しなくて済むというメリットもあります。エアコンの使用量が減ることで、光熱費を抑えることが可能です。さらに、認定基準の選択的項目で「節水対策」を選択すると、水道代の節約にもつながります。
③容積率が緩和される
容積率は、敷地面積に対する延べ床面積の割合を指します。これが緩和されると、住居スペースを広く確保することが可能です。低炭素住宅では、低炭素化に必要な設備(再生可能エネルギーと連携した蓄電池、コージェネレーション設備等)について、通常の建築物の床面積を超える部分については容積率に加えないという緩和措置があります。ただし、延べ床面積の20分の1までという制限は設けられています。
【5つの優遇措置】低炭素住宅認定されると、こんなお得が
低炭素住宅に認定されると、さまざまな優遇制度が受けることができます。5つの減税・優遇措置についてご紹介いたします。
①住宅ローン減税
10年間毎年の住宅ローン残高から1%を所得税から控除する住宅ローン減税。一般住宅と低炭素住宅は、住宅ローンの控除額が異なります。
住宅種別 | 一般住宅 | 低炭素住宅 |
---|---|---|
控除対象限度額 | 4,000万円 | 5,000万円 |
控除期間 | 10年間 | 10年間 |
最大控除額 | 400万円 | 500万円 |
年間控除額 | 40万円 | 50万円 |
②登録免許税
物件取得時の登記にかかる税金について、減税措置を受けることができます。
登記種別 | 本則 | 一般住宅特例 | 低炭素住宅 |
---|---|---|---|
所有権保存登記 | 0.4% | 0.15% | 0.1% |
所有権移転登記 | 2.0% | 0.3% | 0.1% |
③投資型減税
一般住宅では、10年以上の住宅ローンを組まなければ、減税措置が受けることができません。しかし低炭素住宅の場合は、投資型減税により住宅ローンを利用しなくても所得税が減税されます。減税対象となる金額は、低炭素住宅にするために必要な費用の10%です。
控除対象限度額 | 控除期間※ | 控除率 | 最大控除額 |
---|---|---|---|
650万円 | 1年間 | 10% | 65万円 |
※控除額をその年分の所得税額から控除(ただし、控除しきれない金額がある場合には、翌年分の所得税額から控除)
④フラット35S
低炭素住宅の場合、「フラット35」を利用した借入金利から、一定の金利引下げを受けることができます。
金利種別 | 引き下げ期間 | 金利引下げ幅 |
---|---|---|
フラット35S(金利Aプラン) | 当初10年間 | 0.25% |
フラット35S(金利Bプラン) | 当初5年間 | 0.25% |
⑤地域型住宅グリーン化事業
国土交通省の「地域型住宅グリーン化事業」の補助金枠に該当するケースがあります。低炭素住宅の認定を受けるとともに、国によって採択された施工事業者による建築物であることも条件となります。長期優良住宅やZEHなども対象です。
住宅区分 | 補助金の上限額 |
---|---|
低炭素住宅 | 70万円 |
長期優良住宅 | 110万円 |
ZEH | 140万円 |
※令和3年度地域型住宅グリーン化事業
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低炭素住宅は、二酸化炭素の排出量を抑えることで、環境や省エネに配慮した生活を実現する住宅です。断熱性能に優れているため、1年中快適に暮らせて、光熱費を抑えることもできます。そのほか容積率が緩和されるなど、住む人にとってもメリットが大きい住宅です。
さらに、低炭素住宅認定されるとさまざまな優遇措置が受けられて、お得にローンを利用できるといったメリットもあります。大きな買い物である住宅だからこそ、減税・優遇措置の有無についてはしっかり確認しておきたいところです。
エコに取り組みたいとお考えの方は、住まいのあり方を見直してみるのもよいでしょう。注文住宅を検討中ならば、ご家族様のライフスタイルや予算に合わせてエコな暮らしを実現させてはいかがでしょうか。
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2021.11.19