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お金に関して住み替えローンとは。契約の仕組みやメリット・デメリットを知ろう
家族構成やライフステージの変化に合わせて、家の住み替えを検討することがあります。働き方の変化や子どもの進学、老後の生活を見据えたときに、住環境を変えたいと思われる方もいるのではないでしょうか。
住み替えの際に気になるのが、「住宅ローンの残債」です。現在の家を購入する際に住宅ローンを借りている方は、「新しい住まいの購入資金をどのように準備すればよいのか」と悩むことも少なくありません。
そこで検討したいのが「住み替えローン」です。住宅ローンの残債があっても住み替えローンという商品を利用することで新居の購入ができるようになります。
今回は、住み替えローンの概要や仕組み、メリット・デメリットについて解説します。家の住み替えをお考えの方はぜひ参考にしてください。
住み替えローンとは
住み替えローンとは、いま住んでいる家の住宅ローンの残債と、新居の購入資金を合算して借り入れができる住宅ローンです。
住宅ローンで購入した家を売却して新しい家を購入する場合には、通常であれば大きく2つの手続きが必要になります。
▼住み替え時(新居の購入)に必要になる手続き
- 現在の家を売却した代金で住宅ローン残債を支払う
- 新居の購入に必要な住宅ローンを新たに契約する
ところが、現在の家の売却代金で住宅ローンの残債を全額返済できない場合もあります。このように住宅ローンで購入した家を売却するときに、売却した金額よりも住宅ローンの残債が上回ることを”オーバーローン”といいます。
住宅ローンの残債を完済していない状態では、金融機関が担保として設定する抵当権の抹消手続きを行えないため、家を売却することができません。売却代金で返済できなかった残債分を自己資金で支払うことが難しい場合には、住み替えローンを検討します。
住み替えローンを利用するケース
住み替えローンを利用するケースは、以下の理由が考えられます。
▼住み替えローンを利用するケース
- 現在の家を売却する際にオーバーローンになる
- 売却代金だけで完済できなかった住宅ローン残債を支払う自己資金がない
現在の家の売却代金や自己資金を利用して住宅ローンの残債を完済できない場合には、住み替えローンを検討することになります。賃貸を目的とした住宅やセカンドハウスの購入時には、住み替えローンは利用できません。
また、現在の家を売却する前に新居を購入したい場合には、新居の住宅ローンと一時的に並行する「ダブルローン(二重ローン)」を組む選択も考えられます。
ただし、新居での新しい住宅ローンの審査が厳しくなるほか、現在の家の住宅ローンを完済するまで二重で返済が発生するため、家計の負担につながるリスクがあります。
住み替えローンを利用するメリット・デメリット
住み替えローンを利用する際は、メリットとデメリットを理解しておくことが大切です。
メリット
住み替えローンを利用するメリットは、住宅ローンの残債と新居の購入費用を一本化して借入れができることです。
- 住宅ローンの残債があっても新居に住み替えができる
- 住宅ローンの残債を完済するための貯蓄の切り崩しを避けられる
- ダブルローンを利用しなくてもよい
住み替えローンを利用するとオーバーローンの状態でも新居を購入することができます。「住み替えのために貯蓄を切り崩したくない」「自己資金が足りなくて住宅ローンの残債が支払えない」といった方でも、住み替えを検討できます。
また、現在の住宅ローンとは別に、新居を購入するための住宅ローンを個別に契約しなくてよいため、ダブルローンの状態を避けられます。これにより、二重返済による滞納リスクを防ぎ、住み替えによる返済計画を立てやすくなります。
デメリット
住み替えローンの利用時には、以下のデメリットがあることも知っておきましょう。
- ローンの金利が高い
- 審査が厳しい
- 毎月の返済負担が大きくなる可能性がある
- 現在の家の売却と新居の購入について決済日を同日にする必要がある
住み替えローンは、通常の住宅ローンよりも金利が高く、審査が厳しくなることが一般的です。また、住宅ローン残債も含めて新居での借り入れを行うため、トータルの借入額が増加します。新たに購入する物件価格以上の住宅ローンを組むことによって、月々の返済額が高くなることに注意が必要です。
さらに、現在の家の売却と新居の購入について、決済日を同日に設定しなければなりません。なぜなら住み替えローンでは、売却する住宅の抵当権抹消と、新たに購入する住宅の抵当権設定を行うにあたって、同時に手続きが必要になるためです。
住み替えローンによる住み替えの流れ
住宅ローン残債がある状態で新居を購入する際には、まず現在の家を売却することから準備を始める必要があります。
住み替えローンを契約して住み替えをする大まかな流れは、以下のとおりです。
▼住み替えローンによる住み替えの流れ
- 住宅ローン残債の状況を確認する
- 不動産会社に現在の家の売却相談と査定の依頼を行う
- 現在の家の売却先と新居の候補を探す
- 住み替えローン商品を扱う金融機関に相談する
- 金融機関で住み替えローンの審査を受ける
- 現在の家の売却と新居が決まったら住み替えローンを契約する
住み替えローンの契約にあたっては、現在の家の売却日と新居の購入日を同一にする必要があるため、現在の家の買主と金融機関との綿密なスケジュール調整が重要になります。
住み替えローンを検討する際は余裕のある返済計画を
現在の家に住宅ローンの残債があっても、住み替えローンを利用すれば自己資金を確保できなくても新居への住み替えが可能になります。ダブルローンを組むことなく住宅ローンの返済を一本化できるため、返済計画を立てやすいメリットがあります。
ただし、審査が厳しくなりやすく借入金利や総返済額も高くなります。将来のライフプランや収入の変動リスクなども踏まえて余裕のある返済計画を立てることが大切です。
マルマインハウスでは、住み替えを検討されている方のご予算に応じて、家族構成やライフプランなども踏まえた資金計画をサポートいたします。ご家族さまに合った住み替えプランの検討や予算の設定、住宅ローン商品の選定などもお任せください。
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2025.07.17