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お金に関して注文住宅を建てるときの「着工金」とは? 支払うタイミングと費用を解説

注文住宅を建てるときには、建築中に工事代金の一部を支払う必要があります。その一つに「着工金」があります。まとまったお金が必要になるため、しっかりと資金計画を立てて支払いの準備をしておくことが重要です。

これからマイホームを建築するにあたって「着工金はどれくらいかかるのか」「住宅ローンに組み込めるのか」など気になる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、注文住宅を建てる際に支払う着工金について詳しく解説します。

注文住宅の着工金とは

注文住宅の着工金とは、工事に着工する際に工務店や建築会社、ハウスメーカーに支払う工事代金の一部を指します。工事請負契約を締結する際に、着工金の金額や支払いのタイミングについて定められています。

注文住宅を建てる際には、工事の段階に応じて複数回に分けて工事代金を支払うタイミングがあります。工務店によって異なりますが、一般的には4回に分けて費用の支払いが発生します。

▼工事中に支払う費用

費用 支払いのタイミング
1.手付金 注文住宅(建物)の契約
2.着工金 工事の着工
3.中間金・上棟金 上棟(基本工事)
4.引渡金(竣工金) 住宅の引渡し

これらの費用は、すべて請負工事代金に含まれており、引き渡しの前までに工事代金の一定割合を工務店に支払う必要があります。なお、上記の引渡金(竣工金)は、建築中に支払った費用を除いた残りの工事代金となります。

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着工金を支払うタイミング

着工金を支払うタイミングは、建築工事の着工時です。ただし、着工金の支払いについては工務店によって2つのケースがあります。

▼着工金の支払いケース

  • 工事を始める(着工する)日までとするケース
  • 基礎工事の完了に合わせて支払うケース

基本的には前者の着工までとするケースが多くなりますが、どちらのケースで支払うかは契約内容によって異なることから、トラブルを回避するために工事請負契約書を確認しておくことが欠かせません。

また、着工前には「地鎮祭」が行われることが一般的です。地鎮祭は、工事の安全を祈願するために実施されるもので、工事代金とは別に施主が費用を負担する必要があります。

費用相場は10万円前後とされていますが、地鎮祭の内容や費用は地域の慣習によって異なるため、契約時に工務店に確認しておきましょう。

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着工金の一般的な費用相場

着工金は、工事代金の30%とされていることが一般的です。例えば、工事代金の総額が2,500万円の場合には、750万円を着工金として支払うことになります。

建築中に支払う工事代金と費用の割合は、以下が目安となります。

▼建築中に支払う工事代金と費用の割合

費用 費用の割合
1.手付金 建築費の5~10%
2.着工金 建築費の30%
3.中間金・上棟金 建築費の30%
4.引渡金(竣工金) 建築費の30~35%

「自己資金が足りないかも」と思わぬ事態に焦らないようにするためにも、いつ・どれくらいの費用が発生するのか把握しておき、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。

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着工金は住宅ローンに組み込める?

着工金は工事代金の30%のまとまった金額の支払いとなるため、「住宅ローンに組み込めないのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

通常の住宅ローンは、建物が完成して引き渡しが行われる際に融資が実行される仕組みとなっており、「引渡金(竣工金)」以外の着工金や中間金などは自己資金での支払いが必要になります。

建物が完成するまでに支払う着工金や中間金について、自己資金を用意するのが難しい場合には、住宅ローンとは別に「つなぎ融資」や「分割融資」を利用する方法があります。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、建物が完成する前に支払う着工金や中間金などを一時的に用立てるためのローンです。建物の完成後に住宅ローンの融資が実行されたタイミングで、その融資金をもって元金や融資の種類によっては利息も一括返済する仕組みとなります。

▼メリット

  • 住宅ローン融資実行前の支払いを一時的に立て替えられる
  • 着工金や中間金だけでなく、土地購入費にも使える

▼デメリット

  • 通常の住宅ローンよりも金利が高めになりやすい
  • 工期が遅れると支払う利息が増える

つなぎ融資は、土地や建物を担保にする必要がなく資金調達をスピーディに行える利点があります。ただし、住宅ローンと別立てで借りるため、別途審査が必要になるほか、金利が高く設定されやすい特徴があります。

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住宅ローンの「つなぎ融資」って?仕組みや注意点を知っておこう

分割融資

分割融資は、住宅ローンの融資を複数回に分けて実行する方法です。通常では建物を引き渡す際に融資が実行されますが、分割融資を利用することで建物が完成する前に融資を受けられるようになります。

▼メリット

  • つなぎ融資よりも金利が低く設定されている
  • 土地の購入時や建築中の諸費用を支払うタイミングで分割融資を受けられる

▼デメリット

  • 土地と建物の両方に抵当権が設定されるため、登記費用や手数料がかかる
  • 建物の引き渡し前に返済がスタートする金融機関もある

分割融資は、住宅ローンと同じ金利で借りられることが大きな利点といえます。ただし、土地代金の支払い時には土地への抵当権、建物が完成した際には建物への抵当権が設定されるため、2回分の登記費用と手数料がかかります。

また融資の申込み・契約は都度必要な場合もあれば、1回だけで良い場合もあります。手数料や印紙代についても同じため、場合によっては諸費用が大きくなることも。金融機関により異なるため、事前に確認が必要です。

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土地購入のための住宅ローン「分割融資」とは?つなぎ融資との違いも解説

自分たちに合った資金調達の手段を選択しよう

着工金の金額は、工事代金の30%が相場とされています。まとまった資金が必要になるため、あらかじめ資金の調達方法を考えておくことが大切です。

自己資金での支払いが難しい場合には、つなぎ融資や分割融資を利用することも一つの方法です。ただし、融資の仕組みや金利、発生する手数料などが異なるため、一概にどちらがよいとは言えません。

ご家族の収入状況や働き方などを踏まえて、自分たちに合った資金調達の手段を選択することが重要です。特に金利については今後長く続く返済にも影響するため、しっかりとシミュレーションしておくことが欠かせません。

マルマインハウスでは、現在の家計状況や将来のライフプランなどを踏まえたうえで、資金計画をサポートをいたします。住宅ローンの商品や借入プランなど、ご家族さまにとってベストな選択肢を一緒に考えていきます。

「自己資金はどれくらい用意すればいいの?」「注文住宅が完成するまでのトータルコストが知りたい」など、お金に関する疑問や不安などがございましたら、お気軽にマルマインハウスまでご相談ください。

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2025.03.27

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