ブログ

家づくりについて「GX ZEH」とは?2027年4月から始まる新しい住宅基準と従来のZEHとの違いを解説

2027年4月より従来のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)よりも高い性能を求める「GX ZEH」という新しいZEH基準の運用がスタートする予定です。

GX ZEHでは、従来のZEHよりも高い省エネルギー性能と再生可能エネルギーの活用が求められており、各性能水準の引き上げや設備要件の設定が行われています。なお、従来のZEHの定義も2028年3月まで適用されるため、2027年4月以降、すぐにZEHがGX ZEHへ置き換わるわけではありません。

「これまでのZEHと何が違うの?」「GX ZEHへの進化でマイホームの建築にどう影響するの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は、従来のZEHとの違いや、「GX ZEH」が新たに設定された背景や定義、一戸建て住宅における省エネ性能や設備の要件について分かりやすく解説します。

「GX ZEH」とは

「GX ZEH」とは、従来のZEHにGX(グリーントランスフォーメーション)の観点を取り入れ、さらなる省エネ性能の引き上げと再生可能エネルギーの自家消費向上を組み込んだ新しい住宅基準です。

従来のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、「省エネ+創エネ」によって一次エネルギー消費量を実質的にゼロにする住宅を目指していました。

2027年4月から始まる予定の「GX ZEH」では、そのZEHの概念を軸としつつ、GXによる温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指すために、より環境性能を高めた基準へと見直されています。

従来の「エネルギーを創って消費量をゼロにする」というエネルギー自給自足の住まいの実現に加えて、エネルギーを賢く制御・消費して「社会の脱炭素に貢献する次世代の省エネ住宅」として位置づけられています。

経済産業省では、GX ZEHについて以下のように定義づけています。

▼GX ZEHの定義

GX ZEH シリーズとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とする。

引用元:経済産業省『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』

なお、「GX ZEH シリーズ」は、「GX ZEH+」「Nearly GX ZEH」「GX ZEH Oriented」を含めたGX ZEHの広い概念を表しています。

出典:経済産業省『「GX ZEH」及び「GX ZEH-M」を定義しました(METI/経済産業省)』『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』/環境省『省エネ住宅とは | 環境省「住宅脱炭素NAVI」』

「GX ZEH」が新たに設定された背景

GX ZEHが新たに設定された背景には、日本政府が掲げる脱炭素目標の達成があります。

▼日本政府の脱炭素目標

  • 2030年にZEH基準の水準の省エネ性能の確保を目指す
  • 2050年に住宅ストック平均でZEH基準の水準の省エネ性能の確保を目指す

エネルギー消費割合が大きい住宅・建築物部門での脱炭素化を加速させるためには、従来のZEH基準より高い性能水準への引き上げが必要とされており、再生可能エネルギーの自家消費の拡大を促進することも求められます。

これを踏まえて、2030年代後半に広く普及が期待される住宅として、以下の3つの観点から現行のZEH(ZEH-M)(※)に代わる「GX ZEH(GX ZEH-M)」が定義されました。

▼GX ZEH(GX ZEH-M)の定義を検討した際のポイント

  1. 2050年の目標達成を牽引する省エネ性能
  2. 自家消費拡大措置を通じた住戸単位でのエネルギー自給率の向上
  3. 再生可能エネルギー設備設置に係る条件の見直し

今後の住宅においては、新しいGX ZEH(GX ZEH-M)の基準を満たす、脱炭素社会の実現を視野に入れた環境配慮型の家づくりへとシフトすることが求められていきます。

※ZEH-M(ゼッチマンション):省エネ+創エネによって年間の一次エネルギー消費量の収支を実質的にゼロにすることを目指した集合住宅

出典:経済産業省『「GX ZEH」及び「GX ZEH-M」を定義しました(METI/経済産業省)』『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』/環境省『省エネ住宅とは | 環境省「住宅脱炭素NAVI」』

従来のZEHとGX ZEHの主な違い

GX ZEHでは、従来のZEHから住宅の断熱性能や省エネ性能、設備要件について基準が見直されています。主な違いは、以下のとおりです。

▼ZEHとGX ZEHの主な違い

項目 ZEH
(2014年~)
GX ZEH
(2027年4月~)
断熱性能
(外皮基準:UA値)
断熱等性能等級5
(地域区分4~7:0.60以下)
断熱等性能等級6
(地域区分5~7:0.46以下)
一次エネルギー消費量の削減率(省エネのみ) 20%以上削減 35%以上削減
再生可能エネルギー導入 必須
※ZEH Orientedを除く
必須
※GX ZEH Orientedを除く
高度エネルギーマネジメントの導入(HEMS) 任意
※ZEH+の選択要件
必須
定置用蓄電池 任意
※ZEH+の選択要件
必須

「ZEH+」は、従来のZEHよりも高い省エネ性能等を目指した戸建て住宅向けの性能基準のことで、すでに適用が開始されています。

一戸建て住宅へのHEMSや蓄電池の導入は、これまで「ZEH+」の選択要件の一つとして設けられていましたが、新たに始まる「GX ZEH」では必須要件に加えられています。

出典:環境省『省エネ住宅とは | 環境省「住宅脱炭素NAVI」』/経済産業省『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』

新たに始まるGX ZEHシリーズの基準

2027年4月から適用が予定されている「GX ZEHシリーズ」は、以下の4つの区分に分類されており、それぞれの要件が見直されています。

▼GX ZEHシリーズ(一戸建て)

定義
GX ZEH + 外皮の高断熱化と高効率な省エネ設備を備え、再生可能エネルギー等の活用による年間の一次エネルギー消費量がマイナスの住宅
GX ZEH 外皮の高断熱化と高効率な省エネ設備を備え、再生可能エネルギー等の活用による年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅
Nearly GX ZEH GX ZEHを見据えた先進住宅として外皮の高断熱化と高効率な省エネ設備を備え、再生可能エネルギー等の活用による年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住宅
GX ZEH Oriented GX ZEHを指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化と高効率な省エネ設備を備えた住宅(多雪地域・都市部狭小地に建築される住宅に限る)

ここからは、それぞれの適合要件について解説します。

①GX ZEH+(ジーエックス・ゼッチ・プラス)

GX ZEH+は、4つのシリーズの中で最も高い性能水準を目指すグレードです。

以下の1~4の要件をすべて満たす必要があります。

▼GX ZEH+の適合要件

項目 要件
1 断熱性能(外皮性能) 断熱等性能等級6
2 一次エネルギー消費量の削減率(省エネのみ) 35%以上
3 再生可能エネルギーの導入 必須
4 省エネと再エネ合計の一次エネルギー消費量削減率 115%以上

優れた断熱性と省エネ設備を備え、太陽光発電などの再エネの活用によって、家庭で消費する年間の一次エネルギーをマイナスにすることを目指します。

②GX ZEH(ジーエックス・ゼッチ)

GX ZEHは、GX ZEHシリーズにおいて標準的な区分に位置づけられており、従来のZEH基準から性能要件の水準が引き上げられています。

以下の1~4の要件にすべて適合する必要があります。

▼GX ZEHの適合要件

項目 要件
1 断熱性能(外皮性能) 断熱等性能等級6
2 一次エネルギー消費量の削減率(省エネのみ) 35%以上
3 再生可能エネルギーの導入 必須
4 省エネと再エネ合計の一次エネルギー消費量削減率 100%以上115%未満

省エネと再エネを組み合わせた年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロまたはマイナスにすることを目指します。

③Nearly GX ZEH(ニアリー・ジーエックス・ゼッチ)

Nearly GX ZEHは、日照量が少ない地域や敷地面積の都合によって太陽光発電による創エネが十分にできない住宅を考慮した区分です。

以下の1~4のすべての要件に適合する必要があります。

▼Nearly GX ZEHの適合要件

項目 要件
1 断熱性能(外皮性能) 断熱等性能等級6
2 一次エネルギー消費量の削減率(省エネのみ) 35%以上
3 再生可能エネルギーの導入 必須
4 省エネと再エネ合計の一次エネルギー消費量削減率 75%以上100%未満

標準的なGX ZEHよりも省エネ+再エネによる年間の一次エネルギー消費量削減率の要件が緩和されており、収支を限りなくゼロに近づけることを目指します。

④GX ZEH Oriented(ジーエックス・ゼッチ・オリエンテッド)

GX ZEH Orientedは、都市部の狭小地や多雪地域など、太陽光発電の設置が物理的に困難な環境を想定した区分です。

以下の1と2の両方に適合する必要があります。

▼GX ZEH Orientedの適合要件

項目 要件
1 断熱性能(外皮性能) 断熱等性能等級6
2 一次エネルギー消費量の削減率(省エネのみ) 35%以上

再生可能エネルギーの導入については必須要件ではなく、可能な範囲での導入が推奨されています。また、省エネと再エネを組み合わせた一次エネルギー消費量削減率の要件は定められていません。

出典:経済産業省『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』/環境省『省エネ住宅とは | 環境省「住宅脱炭素NAVI」』

一戸建て住宅を対象としたGX ZEHの設備要件

一戸建て住宅におけるGX ZEHの設備要件には、必須要件と推奨要件が設定されています。

設備に関する必須要件

一戸建て住宅に関する設備の必須要件として、以下の2つを満たすことが必要です。

▼必須要件

  • 高度エネルギーマネジメントの導入
  • 定置用蓄電池の導入(GX ZEH Orientedを除く)

HEMS(エネルギー計測装置)を導入し、太陽光発電の発電量をリアルタイムで把握したうえで、住宅内の冷暖房機器や給湯設備等の運転を制御できるシステムが必要です。

また、定置用蓄電池については、高度エネルギーマネジメントと連携して、蓄電池の充電量・放電量を状況に応じて制御できることが求められます。

その他の推奨要件

GX ZEHの設備に関する推奨要件には、以下の2つが挙げられています。

▼推奨要件

  • EV充電設備・V2H充電設備の導入
  • GX ZEH Orientedにおける再生可能エネルギーの導入検討

敷地内に駐車スペースがある一戸建て住宅を対象として、EV充電設備・V2H充電設備の導入が推奨されています。現時点で電気自動車(EV)を保有していない方でも、将来の導入を阻害しないように、設計を行う建築士から建築主に対して「EV充電設備」について説明を行い、検討を促すことが求められています。

また、狭小地や多雪地域を対象とした「GX ZEH Oriented」の認定を取得する住宅では、立地環境や建物の形状などを考慮したうえで、再生可能エネルギーの導入を検討するために必要な情報の説明を行うことが推奨されています。

出典:経済産業省『GX ZEH・GX ZEH-M定義 <戸建住宅・集合住宅』

未来を見据えたマルマインハウスの家づくり

2027年4月からスタートする予定の新しい住宅基準「GX ZEH」は、断熱性や省エネ性能を高めるだけでなく、高度エネルギーマネジメントや蓄電池を活用して、エネルギーを賢く自家消費する次世代の住まいです。

脱炭素化に向けた目標の達成を目指して、これからの家づくりでは高い環境性能とエネルギーの自家消費機能が求められるようになります。新しい「GX ZEH」時代に向けた住まいづくりなら、マルマインハウスにお任せください。

マルマインハウスでは、高いデザイン性と暮らしやすさを両立しながら、環境に配慮した次世代の高性能住宅をご提案しています。

■ZEH水準を上回るGX志向型のコンセプトハウス

奈良県生駒市俵口町に誕生したマルマインハウスのコンセプトハウス「+Time(プラスタイム)」は、これからのGX時代や省エネ基準にいち早く対応した注目の一棟です。

2027年4月から始まる新基準「GX ZEH」レベルの高い断熱・省エネ性能を備え、「GX志向型住宅」を対象とする国の補助金制度を活用できるようにした、賢い家づくりを叶える住まいが完成いたしました。

家事や身支度がスムーズに行える動線や、自然とつながる空間づくりなど、毎日の暮らしの中で家族との時間を大切にできる工夫が詰まっています。

見学予約やご相談を随時受け付けております。最新の省エネ性能を備えた家づくりをお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

関連情報
+Time コンセプトハウス販売|すぐに暮らせるGX対応・長期優良住宅【購入可能】俵口町コンセプトハウスについて

2026.10.01

ブログ一覧に戻る

おすすめの関連記事