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家づくりについて災害は地震だけじゃない。台風・大雨にも強い住まいの考え方

家族の安心安全な暮らしを守るためには、災害対策を考えた家づくりが必要です。

地震大国といわれる日本では、耐震に優れた家づくりが重要視されていますが、考慮すべき災害は地震だけではありません。

近年では、台風や豪雨の自然災害が相次いでおり、冠水による浸水や土砂災害などの住宅への被害も見られています。いつ起こるか分からない自然災害から住宅や家族の暮らしを守るためには、暴風や浸水への対策を行うことが重要です。

そこで今回は、台風と大雨に強い住まいをつくるためのポイントについて解説します。

なお、地震に強い家づくりについてはこちらの記事をご覧ください。

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地震に備える家づくり。耐震等級の基礎知識や免震・制震との違いは?注文住宅は最高ランク「耐震等級3」で長く安全に暮らせる住まいに

台風に強い家づくりのポイント

夏から秋にかけて発生しやすい台風は、近年ではその規模が大きくなることが多く、大雨・洪水・暴風などによる甚大な被害をもたらしているケースも少なくありません。

たとえ頑丈な鉄筋コンクリート構造の住まいでも、暴風によって住宅の構造がダメージを受けたり、飛来物によって外壁・屋根・窓が損傷したりすることも考えられます。このように聞くと木造はさらに危ないのではと思うかもしれません。しかし、最近は木造も土台や柱、梁などの接合部に金物などを使い台風にも強い建物となっています。

台風に強い家づくりをするには、次の3つのポイントを押さえておくことが重要です。

 

①暴風に耐える構造

台風や豪雨が発生したときの暴風による被害のリスクを防ぐには、耐風構造の住まいにする必要があります。耐風構造とは、その名のとおり暴風に耐えられる強度を持った構造のことを指します。

国土交通大臣が定める新築住宅の住宅性能表示制度の基準では、住宅構造の安定に関する評価項目の一つに「耐風等級」が定められています。

 

住宅性能表示制度における耐風等級

画像引用元:国土交通省 新築住宅の住宅性能表示制度かんたんガイド

建築基準法では「耐風等級1級」が定められていますが、より暴風に強い住宅にするには、1.2倍の耐風力がある「耐風等級2級」の基準をクリアすることが望まれます。

耐風等級2級とは、極めてまれ(500年に一度程度)に発生する暴風による力の1.2倍の力でも倒壊・崩壊せず、まれ(50年に一度程度)に発生する暴風による力の1.2倍の力に対して損傷を生じない程度の耐風力にあたります。

マルマインハウスでは、耐震性能の最高等級となる耐震等級3を確保していることに加えて、「ベタ基礎」「金物工法」「剛床工法」「制震工法」の採用によって暴風にも強い頑丈な構造を実現しています。

なお、マルマインハウスの基礎・構造についてはこちらをご覧ください。

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構造・耐震・耐久性

出典:国土交通省『新築住宅の住宅性能表示制度かんたんガイド』

 

②暴風・耐水性など台風に強い屋根・外壁

台風のときに注意したいのは、暴風による構造躯体への被害だけではありません。屋根材が破損・飛散したり、飛来物によって外壁が損傷したりする被害が考えられます。

このような被害を防ぐには、屋根や外壁に暴風や耐水性に優れた素材を使用する必要があります。瓦屋根については、2022年1月1日から緊結方法が強化されており、施工ガイドラインに沿って建築することが義務づけられています。

暴風・耐水性に優れた屋根・外壁の素材には、以下が挙げられます。

  • 防災瓦
  • ガルバリウム鋼板などの金属屋根
  • タイル

タイルは傷がつきにくく、さらに耐衝撃性にも優れています。ガルバリウム鋼板などの金属屋根は軽量な為、施工をしっかりとする必要がありますが不浸透性があり、雨漏りが少ない素材となっています。

出典:国土交通省『令和4年1月1日から瓦屋根の緊結方法が強化されます』

 

③割れにくい窓&シャッターの活用

台風による暴風では、飛来物によって窓ガラスの割れやヒビなどが発生する被害が考えられます。窓ガラスが割れると、ケガや家具・家電の破損などの二次被害につながるおそれがあるため、割れにくい窓を採用する必要があります。

風圧に強い窓ガラスの種類には、以下が挙げられます。

  • 強化ガラス
  • 合わせガラス(防犯ガラス)

マルマインハウスでは、断熱性能に優れた複層ガラスの「APW330」や「サーモスⅡ-H(LIXIL)」を採用しており、ガラスの種類を防犯ガラスなどに変更することも可能です。

シャッターがあると一番安心ですが、窓の形状によって全ての窓に設置することは難しくなります。大きな窓にはシャッターを設置し、シャッターがない窓は防犯ガラスにするなど使い分けるとより安心です。

窓の性能についてはこちらをご覧ください。

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温熱環境

大雨に強い家づくりのポイント

世界的な異常気象が見られるなか、日本でもゲリラ豪雨などの突発的な大雨や連日の大雨による被害が発生しています。

大雨が発生すると、河川の氾濫による冠水・浸水や土砂災害などの被害につながるリスクがあるため、これらに備えた対策が求められます。

 

①冠水・浸水対策

大雨による被害には、浸水や冠水があります。

浸水とは、住宅の中に水が流れ込んで建物が水に浸かる被害を指します。冠水とは、河川の氾濫や洪水などによって土地や道路などに水があふれる被害を指します。

特にアスファルトで地面が覆われている土地では、大雨が発生した際に水の浸透が遅くなり、冠水によって住宅の浸水被害につながるリスクがあります。住宅が浸水すると、基礎や床下、家財などが損傷したり、停電が発生したりすることがあります。

住宅を建てるときにできる対策には、以下が挙げられます。

  • 土地を盛土にして地表面を高くする
  • 基礎部分を高くして高床にする
  • コンセントを部屋の高い場所に設置する
  • エアコンの室外機や給湯器を想定水位よりも上に配置する
  • 2階に水回りの設備を設置する
  • 1階と2階のブレーカーを分ける

②排水口の逆流防止対策

急な大雨や長引く大雨のときに注意したいのが、下水の逆流です。急激な水位の上昇によって下水管が満水の状態となると、下水が逆流してしまうことがあります。

浴室やトイレ、キッチンなどの水回りがある設備では、排水口の逆流を防ぐための対策が求められます。

排水口の逆流を防ぐ対策

  • 45Lほどの大きめのビニール袋に水を入れた「水のう」をつくり、排水口に設置する
  • 汚染マスに逆流防止弁を設置する

③ライフラインの浸水対策

大雨によって住宅が浸水すると、電気やガス、通信設備などライフラインが停止する、または使えなくなるケースがあります。

ライフラインが復旧するまで、生活に必要な電気を確保するために、太陽光発電システムと蓄電池を導入しておくと安心です。太陽光発電システムと蓄電池を合わせて導入することで、日中に発電した電力を溜めて必要なときに使用することができます。

マルマインハウスでは、太陽光発電システムとエネファーム(家庭用燃料電池)などの住宅設備をご用意しております。

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災害に備えるには、土地選びも大切!

地震をはじめ、台風や大雨などの自然災害に強い家づくりをするには、土地選びも重要なポイントとなります。

例えば、川や海が近く低地になっている土地は、洪水・冠水などの被害につながりやすくなると考えられます。また、山の近くや傾斜が急な土地の場合には、土砂崩れ、地すべりなどの影響を受けることも考えられます。

住宅の土地を選ぶ際は、そのエリアの過去の災害状況やハザードマップを確認して、土地そのものの特徴、災害のリスクについて把握しておくことが重要です。

また、土地を購入する際は地盤調査を実施して、水害や土砂災害などによる地盤沈下のリスクを確認しておくことも欠かせません。

 

災害に強い土地選びから家づくりまでサポートします

近年、地球の気候変動が問題視されており、台風や大雨による水害や土砂災害が後を絶ちません。台風や大雨による被害から住宅を守るには、強風と冠水・浸水の対策が重要です。

また、災害に強い家を建てるには、建物を支える土地選びもポイントになります。「安心して暮らすための土地選びについて知りたい」「コストを抑えながらも、きちんと災害対策はしたい」などとお悩みの方は、お気軽にマルマインハウスまでご相談ください。

ご家族のご要望をしっかりとヒアリングしたうえで、土地選びのポイントや自然災害の対策についてアドバイスさせていただきます。

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2023.11.09

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