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お金に関して低金利が魅力のネット銀行。借りる前に気を付けておくべき注意点とは?
大手銀行の住宅ローンよりも、低金利で融資を受けやすいことが魅力の「ネット銀行」。
繰り上げ返済の手数料が一部無料になったり、時間を気にせずインターネットから手続きできるなどのメリットがありますが、「対面でないと不安…」「メガバンクと何が違うの?」など、不安に感じてしまう方も少なくありません。
住宅ローン選びで後悔しないために、大手銀行の住宅ローンとの違いや、ネット銀行ならではのメリット・デメリットを知っておくと安心です。
そこで今回は、「ネット銀行の住宅ローンはどんなもの?」といった基本知識から、借りる前に注意しておきたいことなどをお話しします。
ネット銀行の住宅ローンって?大手銀行より金利はどれくらい安いの?
ネット銀行とは、インターネット経由での手続きや取引を中心としている銀行のこと。住宅ローンを利用できる主なネット銀行には、SBI(住信SBIネット銀行)や楽天銀行、新生銀行、ソニー銀行やイオン銀行などが挙げられます。
実店舗の数が少なく、店舗維持費用や人件費を削減できることなどから、三井住友銀行やみずほ銀行といった大手銀行と比べて、金利が低く設定されていることが一般的です。
では、実際にどれくらい金利が変わってくるのでしょうか?
以下の表は、住宅ローンを新規で借入れたときの変動金利の最優遇金利です。
大手銀行 | ネット銀行 | ||
---|---|---|---|
三井住友銀行 | 変動金利 年 0.575%~0.775% | 楽天銀行 | 変動金利 年 0.527%~1.177% |
みずほ銀行 | 変動金利 年 0.625%~0.875% | 新生銀行 | 変動金利 年 0.45%~0.65% (定率)(定額) |
三菱UFJ銀行 | 変動金利 年 0.625%~0.775% | イオン銀行 | 変動金利 年 0.52%~ |
※2020年5月、新規で借入れた場合の金利です。
※大手銀行の金利は、保証料外枠方式。またネット専用住宅ローンを除く、窓口で担当者と相談しながらお申込みをする場合です。
金利の優遇条件は審査結果によって異なりますが、ネット銀行の方が大手銀行よりも金利が低く設定されていることが分かります。また、ネット銀行では、以下の諸費用についても無料となっているケースが多くあります。
■ネット銀行で無料になることが多い費用
・保証料
・一部の繰り上げ返済手数料
・団体信用生命保険の保険料の上乗せ金利
保証料は借入金額や返済期間によって変動しますが、大手銀行では「借入金額3,000万円」の場合だと、50万円を超える例も。それに対してネット銀行なら、保証料が無料に設定されていることが一般的です。繰り上げ返済をするときも、ネット銀行なら一部の返済手数料が無料になるケースがほとんど。
また、大手銀行の場合、団信の保障内容を手厚くしたいときにはプラス0.30%ほどの金利が上乗せされるのが一般的なのに対して、ネット銀行なら無料、あるいは安く設定されていることが多くあります。
ネット銀行には注意点も。事前に仕組みを把握しておこう!
低金利なうえ、保証料や団信による上乗せ金利も無料になりやすいネット銀行。
メリットだらけのように感じますが、金利の低さだけで決めてしまうのはNG。借りる時には、いくつか注意しておきたいことがあります。
・保証料がない代わりに「事務手数料」が高くなりやすい
住宅ローンを借りる際、保証料や事務手数料などの諸費用が発生します。ネット銀行では、大手銀行にあるような「保証料」がないというメリットがありますが、その代わりに「事務手数料」が大手銀行よりも高く設定されていることが多くあります。
大手銀行と代表的なネット銀行の事務手数料を比較すると、次のようになります。
大手銀行 ※1 | ネット銀行 ※2 | ||
---|---|---|---|
三井住友銀行 | 33,000円 | 楽天銀行 | 330,000円(一律) |
みずほ銀行 | 33,000円 | 新生銀行 | 借入金額×2.20%(定率型) 55,000円(定額型) |
三菱UFJ銀行 | 33,000円 | イオン銀行 | 借入金額×2.20%(定率型) 110,000円(定額型) |
※1 一括払いの場合
※1,2 変動金利の場合
※1,2 2020年5月、消費税込みの場合の価格
ネット銀行では、事務手数料を「定額型」か「定率型」を選択できる銀行と、楽天銀行のように一律の事務手数料を設定している場合があり、定額型だとネット銀行も安く思われますが、その分借入利率(金利)が上記の2行では年0.2%高くなります。また金利タイプや付帯サービスによって事務手数料が異なることが特徴です。
大手銀行との事務手数料を比較してみると、もし仮に3,000万円を借入れた場合、大手銀行では事務手数料は33,000円となりますが、楽天銀行では330,000円、イオン銀行や新生銀行では660,000円(定率型)と、事務手数料が高くかかることになります。
それに対して、大手銀行の保証料の相場は借入額の約1%~2%(借入条件や審査結果によって変動します)。一般的に借入期間が短くなるほど保証料も安く設定されているため、借入期間によっては「大手銀行と総コストがほとんど変わらない」可能性も。
また、保証料は繰り上げ返済によって早く返済をすると、その分いくらか返ってくるのですが、事務手数料は返ってこないという違いもあります。
保証料がかからないネット銀行ですが、借入額や金利タイプ、返済期間などを踏まえて「トータルの費用はどちらが安くなるか」を考えることが大切です。
・審査基準が厳しくなりやすい
住宅ローンを利用する際には審査が不可欠ですが、ネット銀行の方が審査基準が厳しくなりやすい傾向があります。
大手銀行では、選べる金利タイプや返済プラン、保証料などが幅広く選択できるため、借りる人の年収といった審査基準によって柔軟に選びやすいという特徴があります。対面しながらじっくり相談できるため、「審査に通りやすいプランを選びやすい」といえるでしょう。
一方、ネット銀行では、基本となる金利タイプや事務手数料があらかじめ設定されているため、年収や借入プランによっては審査が通らない可能性も。金利が安くなるほど審査基準が厳しくなりやすいため、「審査が通らない」「審査に自信がない」という人は、対面式の大手銀行に相談してみるのも方法のひとつです。
・郵送によるやりとりが必要
インターネットから住宅ローンを申込みできるネット銀行。店舗に足を運ばず申込みできるため、忙しい人にとってありがたいサービスといえますが、ネットだけで完結できる銀行はそう多くはありません。仮審査が終わり本契約を結ぶときには、郵送での書面のやりとりが必要になることが一般的です。
対面での手続きよりも審査に時間がかかりやすいほか、書面に不備があった場合には電話窓口へ相談したり、改めて郵送でのやりとりが必要になるケースも。「自分だけで手続きするのは不安…」という人は、個別相談ができる窓口を設けているネット銀行や、対面式の手続きを選ぶ方が良いかもしれません。
自分たちに合った金融機関を選ぶために
計画的な返済プランで無理なく住宅ローンを組むためには、自分たちの収入やライフステージに合わせた住宅ローン選びが不可欠。金融機関によって金利や事務手数料、保証料などが変わってくるため、「金利の安さだけにとらわれすぎない」ことが大切です。ネット銀行の特徴を正しく理解したうえで、後悔をしない住宅ローンを選びましょう。
マルマインハウスでは、大きな買い物となるマイホームを安心して購入できるように、住宅ローンの選定や返済プランなどを含めた、トータルの資金シミュレーションをご提案。夫婦の働き方やお子様のご予定など、これからのライフプランに沿った長期的な資金計画で、住宅ローンの疑問や不安を解消します。
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2020.05.28
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