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土地選びのポイント「道路付け」で住まいの日当たりが変わる? 方角別のメリット・デメリットを解説
注文住宅を建てるとき、悩みやすいのが土地選びです。その土地の特性によって、建てられる住宅の配置や形状、日当たり、通風などが変わってくるためです。
なかでも重要なポイントの一つに、「道路付け」があります。道路付けとは、敷地と前面道路の位置関係を指しており、敷地と道路が接する方角と道路幅が併せて表記されます。
不動産広告やチラシなどでよく目にする内容ですが、「道路付けと聞いてもよく分からない」「方角によってどんな違いがあるの?」などと疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、道路付けの意味をはじめ、方角ごとのメリット・デメリットをご紹介します。これから土地探しを始める方は、ぜひ参考にしてみてください。
道路付けとは
道路付けとは、住宅を建てるための土地と、その前面道路との位置関係を示したものです。
「北7m」「西4m」といったように、土地から見たときの前面道路の方向と、幅員(道路幅)の2つの項目によって表示されます。
住宅を建てるときには、道路付けによって玄関やLDKなどの建物の配置や形状、日当たりなどが決まるため、土地選びの際に重視されるポイントの一つです。
なお、建築基準法第42条・第43条では、原則として「住宅を建てる土地は、幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」と定められています(接道義務)。
土地選びをするときに押さえておきたいポイントについては、こちらの記事でもご紹介しています。併せてご覧ください。
【東西南北】道路付けの方角ごとのメリット・デメリット
道路付けの方角によって、住宅の間取りやリビングの日当たりの良さなどが変わります。一般的には、「南向きは日当たりが良い」ということで南側が道路となる、南入りが好まれやすいですが、それぞれの方角にメリット・デメリットがあります。
▼道路付けの方角ごとのメリット・デメリット
方角 | メリット | デメリット |
---|---|---|
北入り | ●土地代が比較的安い ●プライバシーが確保しやすい |
●日中の日当たりが良くない ●家の印象が暗くなりがち |
南入り | ●一日を通して日当たりが良い ●明るく開放感のあるLDKがつくれる |
●プライバシーを確保するための対策が必要 ●土地代が高い傾向にある |
東入り | ●朝日を取り入れやすい ●夏場の西日を遮りやすく、暑さの影響を受けにくい ●LDKへの視線が入りにくい |
●南側の隣家が近い場合、日当たりが悪くなることがある ●冬は寒くなりやすい |
西入り | ●午後からの日当たりが良い ●東入りよりも土地代が安いことがある |
●午前中は採光を確保しにくい ●夏場の西日が気になることがある |
ここからは、道路付けの方角ごとのメリット・デメリットを詳しくご紹介します。
北入りの土地(北側道路)
北入りの土地の特性は、以下のとおりです。
▼メリット
● 土地代が比較的安い
● プライバシーが確保しやすい
▼デメリット
● 日中の日当たりが良くない
● 家の印象が暗くなりがち
北入りの土地では、採光や日当たりがネックとなるケースが多くなります。また、北側に道路がある場合、窓を小さく少なくすることが多いため、道路側から見た家の印象が暗く感じられることがあります。
一方、道路に面して大きな窓やリビングを配置したりすることが少ないことから、プライバシーを守りやすいことがメリットの一つです。また、一般的には南入りの土地のほうが人気が高いため、北入りの土地を選ぶとコストダウンできる可能性もあります。
南入りの土地(南側道路)
南入りの土地の特性は、以下のとおりです。
▼メリット
● 一日を通して日当たりが良い
● 明るく開放感のあるLDKがつくれる
▼デメリット
● プライバシーを確保するための対策が必要
● 土地代が高い傾向にある
南側が道路に面している場合、一日を通して日当たりが良いため、大きな窓を設置すれば明るく開放感のあるLDKをつくれるメリットがあります。
ただし、日当たりの良さは多くの人が求める条件となるため、ほかの方角と比べて土地代が高くなりやすいことが一般的です。また、道路側からリビングや庭が見えやすくなるため、プライバシーを守るための外構や植栽などの対策が必要です。
東入りの土地(東側道路)
東入りの土地の特性は、以下のとおりです。
▼メリット
● 朝日を取り入れやすい
● 夏の暑さの影響を受けにくい
● LDKへの視線が入りにくい
▼デメリット
● 南側の隣家が近い場合、日当たりが悪くなることがある
● 冬は寒くなりやすい
東側に道路があると朝日が入りやすくなるため、気持ちの良い日差しを浴びながら朝の時間を過ごせるメリットがあります。一般的に、南入りに次いで人気が高い方角といわれています。
また、午後になるにつれて日差しが入りにくくなるため、夏の暑さが和らぎやすい環境となります。南側にLDKを設置すれば、道路側からの視線が入りにくく、プライバシーを確保しやすいこともメリットといえます。
ただし、南側の隣家との距離が近い場合、日当たりが悪くなる点には注意が必要です。また、東入りの場合は午後からの日差しが入りにくくなるため、冬場は寒さを感じやすくなることもあります。
西入りの土地(西側道路)
西入りの土地の特性は、以下のとおりです。
▼メリット
● 午後からの日当たりが良い
● 東入りよりも土地代が安いことがある
▼デメリット
● 午前中は採光を確保しにくい
● 夏場の西日が気になることがある
西入りの土地は、午後からは太陽光が差し込みやすく、冬場でも暖かく過ごしやすいことがメリットです。日中を自宅で過ごす時間が多いご家庭では、朝日をたくさん取り入れるよりも、午後からの時間を明るい空間にしたいと考える方もいます。また、東入りと比較して、土地代を抑えやすい傾向があります。
ただし、午後からの日当たりが良いと夏場の西日が気になりやすいため、遮光・遮熱の対策が必要といえます。
土地ごとの特性を活かした家づくりが可能な「土地付き注文住宅」
ここまでご紹介してきたように、道路付けの方角によってそれぞれメリット・デメリットがあり、建てられる住宅の間取りや過ごし方が変わってきます。
ライフスタイルに合った快適な住まいを実現するには、土地の特性を把握して、採光やLDKの位置、プライバシーなどを考慮することが重要です。「自分たちに合った土地を探すのが大変…」という方には、「土地付き注文住宅」という選択肢もあります。
マルヤマの土地付き注文住宅(分譲プロジェクト)では、土地の特性を活かして、プロジェクトごとにコンセプトづくりを行います。住宅ごとの景観や採光・通風にも考慮しながら、街全体をデザインしていきます。
一般的な分譲住宅と異なる点は、「注文住宅と同じ自由設計」であることです。外構や外観は分譲地ごとに統一感を持たせていますが、間取りや内装のデザイン、設備などについては、注文住宅と同様に自由に設計できることが特徴です。
なお、土地付き注文住宅を検討するときに知っておきたい土地の特性については、こちらをご覧ください。
土地選びに迷ったらマルヤマまでご相談ください
どんな土地を選ぶかによって、住まいの暮らしが大きく変わります。道路付けは、間取りや日当たりなどに影響するため、土地選びにおいて重要なポイントの一つです。
それぞれの方角に特性があるため、住宅に求めるものの優先順位を決めていなければ、なかなか決断が難しいという方も少なくありません。
土地ごとの特性を活かした家づくりの方法として、土地付き注文住宅を選ぶことも一つです。マルヤマでは、方角による特性を考慮しつつ、土地のメリットを活かした住まいをご提案いたします。土地選びに迷われたときは、ぜひ当社までご相談ください。
2023.06.15