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土地選びのポイント高台の土地に家を建てるメリット・デメリット。特長を生かした設計ポイントとは
高台にある家と聞くと「景色が良い」、「閑静な住宅街」といったイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。にぎやかな街から外れた場所にある高台の土地は、静かな暮らしを望む方にとってぴったりな環境といえます。
一方で、高台の土地を選ぶデメリットも存在します。高台の土地を検討している方は、メリット・デメリットを踏まえたうえで「自分たちの暮らし方に合うか」「家づくりで重視したい条件を満たしているか」などを検討することが大切です。
今回は、高台の土地に家を建てるメリット・デメリットや、特長を生かすための設計のポイントについてご紹介します。
高台とは
高台とは、周囲の土地よりも高い位置にある土地を指します。
都市部や繁華街などのにぎやかなエリアから離れている場所が多く、静かな住宅街や自然が豊富な地域などによく見られます。
土地の売り出し情報が掲載される不動産ポータルサイトにおいても、検索条件として「高台」を選べるものもあり、マイホームを検討している方にとって人気のある土地となっています。
高台の土地に家を建てるメリット
高台の土地は、周囲よりも高い位置にあるからこそ得られるメリットがあります。
- 眺めがよい
- 日当たりと風通しがよい
- 静かな住環境が実現する
- プライバシーが守られやすい
- 水害に強い
➀眺めがよい
高台の魅力として挙げられるのが、眺望のよさです。基本的に高さのあるビルや商業施設などに囲まれることがないため、ベランダやバルコニー、窓から遠くまで見渡すことが可能です。自然豊かなエリアにある高台では、木々の緑や海などの美しい景色を一望できるため、開放的に暮らせるメリットがあります。
②日当たりと風通しがよい
周囲よりも高い位置に家を建てられるため、日当たりや風通しがよくなります。「近隣にあるマンションに遮られて日が入らない」「窓を開けても湿気や熱がこもりやすい」といった悩みが生まれにくく、太陽の光が差し込む明るい家や、心地よい風が抜ける快適な住環境を実現できます。
③静かな環境で暮らせる
高台の土地では、大規模な商業施設や大きな道路が近隣にないことが多く、静かな環境で暮らせるメリットがあります。人通りや交通量が多い場所から離れることで喧噪から解放されるため、「のんびりとした穏やかな暮らしがしたい」という方に適しています。
④プライバシーが守られやすい
近隣にある住宅との距離や高低差があるケースが多い高台の土地では、周囲からの視線が届きにくくプライバシーが守られやすくなります。日当たりのよい南側に大きな窓を設けたり、開放感のあるテラスを設置したりしやすくなり、人通りが多い場所では難しいような景観を生かした家づくりが可能です。
⑤水害に強い
災害大国と呼ばれる日本では、地震や豪雨などによる住宅の水害が懸念されます。高台の家は、川の氾濫や津波が起きた際に水が到達しにくいと考えられるため、水害に強い土地(※)として注目されています。
※地盤や周辺環境などによって異なるため、必ずしも安全というわけではありません。
高台の土地に家を建てるデメリット
眺望や日当たりのよさなどが魅力の高台ですが、生活の利便性やコストに関してはいくつかデメリットがあります。
- 通勤・通学や買い物が大変になる場合がある
- 崖崩れや土砂災害などの自然災害に注意が必要
- 建築費用が高くなる場合がある
➀通勤・通学や買い物が大変になる場合がある
高台の土地は、電車やバスの最寄駅までの距離が遠くなりやすいほか、家までの道のりが坂道になります。徒歩や自転車での移動が中心となる人にとっては、通勤・通学や買い物が不便に感じることがあります。特に子どもや高齢の方がいる家庭では、移動手段について考慮することが必要です。
②崖崩れや土砂災害などの自然災害に注意が必要
水害に強いといわれる高台ですが、崖地・傾斜地に家を建てる場合や、災害リスクが懸念されるエリアでは、崖崩れや土砂災害などの被害を受ける可能性も考えられます。高台の土地を検討する際は、自治体のハザードマップを確認しておくことが欠かせません。
③建築費用が高くなる場合がある
土地の傾斜や高低差がある場合には、追加工事が必要になり建築費用が高くなることがあります。追加工事の内容には、擁壁工事や造成工事などが挙げられます。
高台を生かした住宅設計のポイント
高台という土地の特長を生かした家づくりとして、以下の3つのポイントが挙げられます。
設計ポイント①眺望を楽しむためのリビングやバルコニー
高台の最大の魅力ともいえる「眺めのよさ」を生かした空間を取り入れることがポイントの一つです。眺望の良い方や2階にリビングを設けると、街並みや自然の風景を見渡せるようになり開放感が生まれます。
また、外とつながる空間でリラックスできるテラスやバルコニーを設置すると、暮らしのなかで自然を身近に感じられます。
設計ポイント②大きな窓を設けて開放的な空間をつくる
周囲に高さのある建築物がない高台では、通行人や隣家からの視線が届きにくいことから、大きな窓を設置しやすくなります。吹き抜けを生かして開口部が大きい窓や光を取り入れるスリット窓を設置すると、明るく開放感あふれるリビングになります。
また、窓からの採光・通風を確保できるため、日照時間が短くなりやすい冬でも明るい部屋になるほか、湿気がこもりやすい季節でも快適に過ごせます。
設計ポイント③高さを生かした地下室やボックスガレージ
高低差がある高台の土地では、道路面よりも高い位置に1階部分を設置して、道路面と同じ位置に地下室やボックスガレージを設けることができます。
地下は外気温に左右されにくく防音性・遮音性が高い特長があるため、楽器の演奏やDIYなどの趣味部屋または倉庫として利用できます。ボックスガレージにすると、直射日光による愛車の劣化を防げるほか、雨の日でも濡れずに車に乗れるなどのメリットがあります。
設計ポイント➃カーテンなしでも人目が気にならない
高台の土地に建てる家では、周囲との環境によっては視線を気にせず開放的な暮らしが叶います。
眺望の良い方向に大きな窓を設け、隣家と視線が交差しないよう位置や高さを工夫すれば、カーテンなしでも快適に。自然光や景色を存分に取り入れ、朝晩違った風景を楽しめる贅沢な空間が生まれます。
住み心地や利便性を踏まえて土地を選ぼう
高台の土地には、街並みと自然の風景を見渡せる眺望を得られるほか、日当たり・風通しがよく静かな環境で暮らすことができる魅力があります。
一方で、徒歩や自転車での移動が大変に感じたり、追加工事によって建築費用が高くなったりする場合もあります。土地の地盤や周辺環境によっては、高台の特長を生かした希望の設計プランが難しいケースも考えられます。
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奈良は山に囲まれていることから高台の土地も多く、美しい景色の魅力あふれる地域です。高台の魅力を生かした施工事例も数多くありますので、ぜひご相談ください。
2025.06.05