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土地選びのポイント自然災害から家族を守る! 土地選びで確認しておきたいポイント

マイホームを建てるときに慎重に検討したいのが「土地」です。

近年、地震や台風、大雨などの自然災害が相次いで発生しており、人命や住宅、インフラなどに多大な被害を及ぼしています。今後もこのような自然災害は頻発化・激甚化することが懸念されており、日頃の災害対策は欠かせないものとなっています。

万が一のときに家族の命と生活を守るには、住まいを支える土地の選び方が重要となります。これからマイホームを建てようと検討している方のなかには「災害に強い土地を選ぶために、どのような点を確認すればよいのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

今回は、自然災害に強い家づくりを行うための土地選びのポイントについて解説します。

なお、住宅における自然災害への対策については、こちらの記事をご覧ください。

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災害は地震だけじゃない。台風・大雨にも強い住まいの考え方

今の住まいづくりに欠かせない自然災害への対策

日本では、2016年の熊本地震や2019年の台風15号および19号、2024年1月に起きた能登半島地震など、自然災害が毎年のように起きています。

平成26年以降に発生した主な災害と被害状況

画像引用元:総務省『令和4年 情報通信白書』

台風や豪雨による水害では、河川の氾濫やがけ崩れが発生して、住宅の倒壊・浸水などの被害が起きています。また、大規模な地震によって住宅の倒壊や土砂災害が発生して、人命への被害につながったケースも見られています。

内閣府の防災情報によると、今後30年以内における南海トラフ地震(マグニチュード8~9クラス)の発生確率は70%程とされており、関東から九州にかけて広い範囲で強い揺れと津波が発生すると予想されています。

災害が起きたときに家族を守り、安心して過ごせる住まいをつくるためには、自然災害への対策が欠かせません。住まいの代表的な災害対策には、地震に備えた「耐震」「制震」などが挙げられますが、建物を支える土台となる「土地」の選び方にも注意が必要です。
耐震等級の基礎知識については、こちらの記事で解説しています。

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地震に備える家づくり。耐震等級の基礎知識や免震・制震との違いは?

出典:
国土交通省『近年の自然災害の発生状況』
内閣府 防災情報のページ『地震災害』
総務省『令和4年 情報通信白書』

土地選びで確認しておきたい2つのポイント

自然災害に強い土地を選ぶには、土地そのものと環境面の2つのポイントを確認しておく必要があります。ここからは、それぞれの確認ポイントについて解説します。

1.土地そのものに関する情報

土地そのものについて確認しておきたい情報には、地盤と立地が挙げられます。

地盤の強度

地震に強い家づくりに欠かせないのが、地盤の強度です。

例えば、地震に関しては地盤の強度が高いほうが建物の揺れや倒壊のリスクを抑えられます。また、水害による浸水や建物の倒壊についても、土地の地盤や地質が影響すると考えられます。

地盤の強度を確認するポイント

  • 古地図や旧地名から過去に使用されていた土地の用途を確認する
  • 過去の自然災害の被害状況を確認する
  • 地盤の強度や地質に関する情報が記載されたマップを活用する

過去に河川や池、田んぼなどがあった土地を埋め立てている場合には、土地に含まれる水分量が多いことから、沈下や液状化が起こるリスクがあるといわれています。また、粘土質や盛土された土地の場合も該当します。

地域の図書館・資料館などで古い地図を確認したり、土地の持ち主や不動産会社に確認したりして、過去の土地の用途や被害状況を調べておくことが重要です。

なお、地盤が弱い土地であっても、地盤改良工事と土地の性質に応じた基礎工事によって強度を高める方法があります。地盤の強度に不安がある方は、住宅建築会社とよく相談することが望ましいといえます。

2.立地条件

土地の立地条件は、災害が発生した際の被害の大小を左右しやすい要素といえます。例えば、立地条件によって起こりやすい災害リスクには、以下が挙げられます。

立地条件による災害リスクの例

  • 河川や海が近い土地の場合、氾濫・高波・高潮・津波などによるリスクがある
  • 傾斜が急な山岳地では、大雨によって地すべりや土石流が起こりやすい
  • 高低差がある低地では、大雨や洪水の際に浸水するリスクがある など

大雨による浸水や土砂災害、地震による津波などのリスクを確認するには、国土交通省が発表している『ハザードマップ』の活用が有効です。

入力した住所や現在地から、その土地の災害リスクを簡単に確認できます。また、洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクに関する情報に加えて、道路防災の情報や土地の特徴・成り立ちなども確認できます。

関連情報
ハザードマップポータルサイト

環境面に関する情報

土地そのものの条件だけでなく、土地周辺の環境に関しても確認しておくといざという時に安心です。

1.インフラ環境

自然災害による影響は、土地や建物だけではありません。インフラへのダメージによって災害後の生活に大きな影響を及ぼすことも考えられます。

上下水道管やガス管、電柱、周辺道路などが機能しなくなった場合、日常生活が困難になるため、街全体の地盤についても強度や安定性を確認しておくことが大切です。

また、地域住民の命と暮らしを守る基盤となるインフラは、高度経済成長以降に整備されているケースが多くあります。今後、建設から50年以上経過する施設が増加して、インフラの老朽化が進むことが懸念されています。

画像引用元:国土交通省『国土交通白書 2021 第2章 第2節』

住まいの土地を選ぶ際は、国や地方公共団体によってインフラの維持管理・更新が計画的に行われているか確認することもポイントです。

確認しておきたい項目例

  •  地域におけるインフラの維持管理とマネジメントの基本方針
  • インフラ施設の維持管理計画(橋梁・塗装・地下道・河川・下水道・公園 など)
  • 公共施設の維持管理と改修に関する計画
    など

2.防災拠点の有無

防災拠点とは、大規模な災害が発生した際に、救援・救護などの災害応急活動の拠点となる施設のことです。都道府県や市町村ごとに定められており、医療機関や消防署などの施設のほか、地域の庁舎や民間施設などが防災拠点に指定されています。

住まいの近くに防災拠点が充実している場合、応急復旧活動が迅速かつ円滑に行われたり、災害情報をスピーディに収集できたりすることが期待できます。

確認しておきたいポイント

  • 防災拠点となる施設がどこにあるか(避難所や給水拠点など)
  • 自治会の災害本部・医療機関・地域防災拠点などと円滑な情報共有ができるシステムが構築されているか
  • 自治体や町内会などで消火訓練や災害時の報告訓練などを行っているか
    など

3.避難場所・避難所と避難経路

その地域での避難場所と避難経路についても確認しておく必要があります。

大規模な災害が発生した際に、避難場所となる建物や避難者を安全に受け入れる場所が近くにあると安心です。災害時に避難する場所には大きく2つの種類があり、それぞれ規模や用途が異なります。

避難所・・・命が助かった後に生活するために避難する場所

種別 概要
指定避難所 自治体により定められた滞在が可能な施設
福祉避難所 災害時の要援護者を受け入れる施設

避難場所・・・命を守るために一時的に逃げ込む場所

種別 概要
指定緊急避難場所 自治体により定められた一時的な避難場所
広域避難場所 多くの人が集まれる大規模な避難場所
一時避難場所 小規模な避難場所、あるいは一時待機用の場所

また、地震や水害、土砂災害などの自然災害では、状況に応じて避難経路が異なる場合があります。ハザードマップを確認して「近くに避難場所があるか」「安全に避難できるか」などを確認することが重要です。万が一のときにスムーズに行動をとれるように、実際に歩いて経路を確認することも大切です。

災害に備えた安心の住まいづくり

住まいには、家族の安心・安全な暮らしを守る役割があります。自然災害はいつ起こるか分からないため、リスクを踏まえた住まいづくりが重要といえます。

土地は建物を支える土台となり、地盤の強度や立地条件、周辺環境などによって災害発生時のリスクが変わります。これから土地探しをする方は、ハザードマップや古地図、地域の防災情報などで、どのような土地かを確認することが大切です。

また、いざというときに備えて住宅設備を活用した防災も考えたいところです。太陽光発電システムや蓄電池などを導入することで、停電時に電気が使えるようになり、復旧までの生活を維持できます。

マルマインハウスでは、奈良エリアで長年地域に根づいた家づくりを行ってきました。安心安全な土地選びや住まいづくりについては、ぜひ当社までご相談ください。

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2024.02.15

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