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土地選びのポイント高低差がある土地を購入する際の注意点。土地の特性を活かした設計のアイデアをご紹介

高低差がある土地とは、隣接する敷地や道路と地面の高さが異なる土地を指します。一般的に“傾斜地”や“がけ地”と呼ばれており、坂道が多い場所や高台がある場所でよく見られる土地です。

平坦な土地と比べて価格が安くなるケースが多いことから、高低差がある土地を検討される方も少なくありません。しかし、建築費用や設計面で気をつけておきたい点もあります。

そこで今回は、高低差がある土地を購入するときの注意点と、住宅設計を行うときのポイントについて解説します。

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高低差がある土地を購入する際の注意点

高低差のある土地は、隣接する土地よりも地面が高いまたは低い位置にあったり、敷地内に高低差があるため、建築プランに制限が生じたり、工事費用が高くなったりする可能性があります。

①建築プランが限られる

高低差がある土地では、基礎や外構などについて平坦な土地と異なる造りにする必要があるため、設計上の制限が生じることがあります。

地形の関係で希望の間取りを実現できなかったり、土地に対して住宅を建てられる面積が狭くなったりする可能性があるため、理想の家を建てられるかどうか工務店やハウスメーカーに確認しておくことが大切です。

②工事費用が高くなる

高低差のある土地は、平坦な土地と比べて工事費用が高くなることが一般的です。

「土地の価格が安いから」という理由で購入しても、さまざまな工事が必要になりトータルコストが上がってしまうケースも少なくありません。施工会社や土地の状態によっても変わりますが、場合によっては数百万単位の費用が必要になることもあります。

▼高低差がある土地で費用がかかりやすい工事

工事の種類 概要
造成工事 切土・盛土・埋立などを行い高低差をなくす、または傾斜をなだらかにする
地盤改良工事 基礎の強度や安定性を確保するために、地盤が弱い場合に補強を行う
擁壁工事 建築物の地盤を支える擁壁や、崖・盛土が崩れないようにコンクリートで固定する土留め工事を行う
外構工事 階段やスロープなど、敷地内の高低差を解消するために必要

道路との高低差が大きい土地や崖に隣接している土地などは、自然災害によって地盤が崩れるリスクがあるため、擁壁工事や土留め、地盤改良工事による補強が必要になります。土地の状態によっては木の伐採や配管延長工事などが必要になることもあります。

予算オーバーにならないために、建物以外の費用についても事前に工務店やハウスメーカーに確認しておくことが重要です。

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③工期が長くなる

住宅を建てるまでに造成工事や地盤改良工事が必要になるため、通常よりも工期が長くなります。造成工事の内容によっては都道府県知事への開発許可申請が必要になり、許可までに2~3ヶ月かかることもあります。

また、高低差がある土地では、転落防止のためのフェンスを設置したり、人工的に斜面を調整する法面処理工事を行ったりする場合もあり、工期が長期化する理由の一つとなります。

④段差が多くなる

隣地との境界や敷地内に傾斜がある場合には、玄関までのアプローチや住宅内の段差が多くなることがあります。

段差が多いと毎日の上り下りが負担となるほか、階段やスロープを造ることで居住スペースの面積が小さくなるため、動線設計への工夫が必要です。

高低差がある土地の特性を活かした住宅設計のアイデア

高低差がある土地は、購入価格を抑えやすいことに加えて、隣地よりも高い場所にあれば見晴らしがよいといったメリットもあります。

ここからは、高低差がある土地ならではの魅力を活かした家づくりをしたいという方に向けて住宅設計のアイデアをご紹介します。

土地が道路面より高い場合

土地が道路面より高い位置にある場合には、高さを活かして眺望を楽しめる工夫をしたり、建物内に入るまでのスムーズかつ負担の少ない動線を設けたりするアイデアがあります。

▼内と外がゆるやかにつながるテラス

施工事例
土間とテラスで繋がる家遊びができる家

道路面から高さのある1階は、平坦な土地と比べて視界を遮る建築物がないことも多くあります。LDKと空間をつなげたテラスを設置すると、風景や自然を楽しみながらゆったりとした時間を過ごせます。

▼駐車スペースの上部を有効活用したウッドデッキ

施工事例
住み心地を誂えた自然素材の家

道路面と同じ高さに駐車スペースを設けて、高低差のある1階部分に広々とした庭をつくることが可能です。

道路から高さがあることから通行人の視線が気になりにくく、日当たりも確保しやすいことから開放的な空間を楽しめます。

▼道路面との傾斜を抑えた階段

道路から玄関に向かうまでのアプローチは、傾斜がゆるやかな階段を設置することがポイントです。また、道路と同じくらいの高さに駐車スペースを設けると、車の出し入れがスムーズになります。

他にも、道路面よりも敷地が高い場合には浸水被害を受けにくいというメリットもあります。もし平屋を建てたいと思っている場合、あえて高低差のある土地に建てることで、家の中はフラットで快適に過ごしながらも、水害の心配を減らすことができます。

土地が道路面より低い場合

土地が道路面より低い場合には、道路から見て低層階が隣家に囲まれていることがあります。開放感や明るさを確保するための工夫が必要です。

▼2階を道路に面した入り口にする

建物の2階部分を道路に面するように設計し同じ階にLDKを設けると、明るく眺望のよいリビングをつくることができます。こちらの住まいでは、道路側から見ると平屋のように見えますが、低い位置に1階部分を設置しています。

日当たりや見晴らしがよい2階にLDKを設置して、1階に寝室や浴室などのプライバシーを確保したい部屋をつくると高低差をうまく活かすことができます。

土地付き注文住宅という選択肢を考える

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高低差がある土地では、造成工事や外構工事にかかる費用が高くなりやすいほか、周辺環境や形状を活かした設計の工夫が必要です。

「予算がオーバーしないか心配」「理想の住宅を建てられるのか不安」といった方は、土地と建物がセットになった土地付き注文住宅を検討されてはいかがでしょうか。

マルマインハウスでは、土地の周辺環境や形状などの特性を活かした住宅づくりを叶える分譲プロジェクトを行っております。造成工事から建築まで一貫して手掛けているため、「地盤改良工事で追加費用が発生した」といった心配がありません。

また、美しい街並みをつくるために外観・外構には一定の統一感を持たせていますが、間取りやデザインについては注文住宅と同じく自由設計となっています。その土地が持つ風土や文化などを大切にしながら、豊かな住環境を実現いたします。

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分譲プロジェクト

後悔しない土地選びを

高低差がある土地は、建築できる住宅のプランが限られたり、工事費用が高くなったりする注意点があります。購入する際は工務店やハウスメーカーに相談して「理想の住まいを建てられるか」「トータルの工事費用はどれくらいかかるか」を確認しておくことが大切です。

マルマインハウスでは、その土地が持つ魅力を最大限に惹き出す住まいをご提案いたします。自然に恵まれた美しい景観が魅力の奈良では、山々に囲まれて傾斜がある土地が多く存在します。そんな奈良の土地を活かした住宅デザインについて、こちらでご紹介しています。

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また、造成工事から設計、建築まで一貫して行う分譲プロジェクトも行っております。併せてご覧ください。

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2025.02.13

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