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土地選びのポイント土地選びに「学区」は考慮すべき?学校選択制の導入状況や事前に確認しておきたいこと

子育て世帯の方がマイホームを購入する際に、その地域の「学区」を気にされる方も多いのではないでしょうか。

学区によって通学の利便性や教育環境が変わるため、「入学を希望する学校はどの学区にあるのか」「土地のエリアがどの学区に該当しているのか」を確認しておくことが必要です。

この記事では、学区に関する基礎知識と土地選びで確認するポイントについて解説します。

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学区の決まり方

学区とは、住んでいる住所によって通学する公立学校が決められている区域を指し「校区」や「通学区域」とも呼ばれています。

市町村の教育委員会によって学区が決められており、公立の小中学校(※)においては学区ごとに通える学校が指定される仕組みとなっています。

学区の決まり方については、以下のような内容が考慮されています。

  • 自宅から徒歩で通える距離であること
  • 通学における交通の安全を確保すること
  • 学区内の人口が偏らないようにすること など

公立の小中学校に通う子どもを持つ方は、市町村で定められた学区や指定される学校について確認する必要があります。居住する地域の役所に直接問い合わせるほか、市町村のホームページで確認することが可能です。

※学校教育法施行令第5条において、市区町村内に設置される小中学校および義務教育学校の合計数が2以上ある場合に、就学先の学校を指定するように定められています。

出典:e-Gov法令検索『学校教育法施行令』

学区外に就学できる「学校選択制」が広がっている

近年、学区にかかわらず柔軟に就学先を選択できるようにした「学校選択制」を導入する地域が見られています。

学校選択制とは、教育委員会が就学先を指定する際に、あらかじめ保護者の意見を聴取して指定を行う制度です。導入が広がる背景には、学校間での格差の発生や保護者による学校教育のニーズの多様化などが挙げられます。

市町村における学校選択制の導入状況

全国の市町村教育委員会に実施した『就学校の指定・区域外就学の活用状況調査』によると、2022年5月1日時点で学校選択制を「導入している」と回答した教育委員会の割合は、小学校で21.9%、中学校で19.2%となっています。

▼学校選択制の導入状況

画像引用元:文部科学省『就学校の指定・区域外就学の活用状況調査について』

2006年の調査では小学校が14.2%、中学校が13.9%となり、16年間で導入数に増加が見られます。しかし、「今後も導入する予定がない」とする市町村が約7割を占めており、学区によって就学先を指定する地域が多いことが分かります。

出典:文部科学省『就学校の指定・区域外就学の活用状況調査について』

学校選択制の実施形態

地域の実情に合わせてさまざまな実施形態の学校選択制が導入されています。

実施形態 概要
1.自由選択制 市町村内にある学校から希望する就学先を選べる
2.ブロック選択制 市町村内で区分したブロック内で希望する就学先を選べる
3.隣接区域選択制 隣接する学区から希望する就学先を選べる
4.特認校制 特定の学校について学区に関係なく市町村内のどこからでも就学先として選べる
5.特定地域選択制 特定の地域に居住する場合に学区外の就学先を選べる
6.その他 転居後に元住んでいた地域にある学校に就学する、自宅からもっとも近い学校に就学する など

※3~5については従来の通区域も残っている。

就学校の指定・区域外就学の活用状況調査』によると、学校選択制を導入している教育委員会のうち実施形態としてもっとも多いのは「特認校制」となり、小学校で59%、中学校で32%となっています。

▼実施形態別の教育委員会の導入割合

画像引用元:文部科学省『就学校の指定・区域外就学の活用状況調査について』

上記を見ると、ブロック選択制や隣接区域選択制の導入割合は少ないことが分かります。

出典:文部科学省『就学校の指定・区域外就学の活用状況調査について』

学校選択制のメリット・デメリット

学校選択制がある地域には、メリット・デメリットがあります。マイホームの土地を選ぶ際には、学区制と比較してどちらが自分たちに合っているか検討することが大切です。

▼メリット

  • 特色がある学校づくりが期待される
  • 子どもの個性や保護者の希望に合った学校に通える
  • 学校間の競争により教育の質が高まることが期待される など

▼デメリット

  • 入学者が減少して学級編成に偏りが生じる可能性がある
  • 学区外になると通学距離が長くなる
  • 受け入れ枠を超えた場合に抽選となり、兄弟で違う学校に通う可能性がある など

マイホームの土地選びの際に確認すること

マイホームの土地を選ぶ際には、学区制・学校選択制の状況だけでなく、子どもの就学先に関する評価や通学に関して確認しておくことが重要です。

①引越しのタイミング

子どもの進学時期に合わせて引越しをしたい場合には、入学の手続きまでに住宅の建築から引越しまで完了しておくとスムーズです。

「入学の4月までに引越しをすればよい」と考える方もいるかもしれませんが、公立の小中学校に関する入学手続きは、入学する前年の秋ごろからスタートします。

▼公立小中学校への入学手続きの目安時期

  • 学区制における就学時健康診断通知書が、前年度の10月から11月頃に送付され、どの学校に通うか「就学通知書」が1月末までに届く
  • 学校選択制の希望調査は前年の9月から10月頃に実施

就学通知書を受け取った後に住所変更をする場合は、別途手続きが必要なことも多いため、4月から新しい学校に入学させたい場合には、この時期までに引越しが終わるように逆算して土地探しや着工時期のタイミングを検討するとスムーズです。

②学校の評価

子どもの個性や希望する教育環境に合わせた就学先を選ぶために、学区制・学校選択制のいずれの地域においても学校の評価について調べておくと安心です。

▼調べておきたい情報

  • 教育理念・教育方針
  • 設備の充実度
  • 外国語授業やICT教育などカリキュラムの充実度
  • 部活動の種類・実施形態
  • 進学実績
  • 年間行事
  • いじめへの対策 など

このような情報は、自治体の教育委員会や学校のホームページ、保護者向けの口コミサイトなどで確認することが可能です。

③学校へのアクセス方法

学校へのアクセス方法は、通学の利便性や安全性に影響します。

小学校低学年の間は送り迎えをしたり、急病で迎えが必要になったりするケースも考えられるため、親にとって負担がない距離でアクセスしやすいことがポイントです。

学校選択制を利用すると学区外の学校へ通うことができますが、「電車やバスでの通学ができるか」「車での送迎が必要か」なども調べておく必要があります。

④通学路の環境

学校から近いエリアで土地を選ぶ際には、徒歩での通学が可能です。その際は、通学路の環境を確認することが重要です。

道路の交通量や危険な場所の有無、人通りなどを確認しておくと安心です。また、「街灯があるか」「暗い道はないか」などの治安面も考慮しておきましょう。

学区制の地域では、安全に配慮した通学路が整備されているほか、地域のボランティアによる見守りなどが行われている場合もあります。

住宅完成までをスムーズに進める分譲プロジェクトという選択肢

子どもの教育環境を考えて学区を基準に土地探しを進めていると、「なかなか理想の土地が見つからない」と悩む方や、希望の学区が決まっていても、土地探しに時間がかかると希望の時期までに引っ越しができないということも少なくありません。また、どこの会社で建てるか検討していると、あっという間に月日が経ってしまうということも。

現在は2025年4月に行われた建築基準法の改正により、家を建てるための許可(確認申請)が下りるのに時間がかかっているという現実もあります。

もちろん、ゆとりをもって家づくりを開始できればよいのですが、少しでも時間を短縮して希望の時期までに間に合わせたいという方は、「建築条件付き土地」を検討されてみてはいかがでしょうか。建築条件付き土地とは、建築会社や施工期間が定められている土地のことです。

マルマインハウスでは、建築条件付き土地の『土地分譲プロジェクト』を実施しています。宅地造成から街並みの設計まで一貫して手掛けており、地域の風土と環境を最大限に生かした家づくりを叶えます。

外構・外観は分譲地ごとに統一感を持たせていますが、内装・設備・間取りなどは注文住宅と同じように施主様のこだわりを反映できることが強みです。お子さまの教育環境を見据えた土地探しや子育てしやすい家づくりなど、まずはお気軽にご相談ください。

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2025.09.04

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