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お金に関して子育てエコホーム支援事業とは? 補助金の対象や条件を解説!
注文住宅を建てるときに活用したいのが、国の補助金制度。住宅を購入する際には大きなお金が必要になるため、補助金の存在はとても心強いといえます。
なかでも2024年にマイホームの購入を検討されている方がチェックしたいのは、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象とした補助金制度『子育てエコホーム支援事業』です。対象となる住宅や適用条件、申請期限が定められているため、きちんと確認しておくことが大切です。
今回は、子育てエコホーム支援事業の概要と補助金制度を活用する際の注意点についてお話します。2024年に家を建てようとお考えの方は必見です。
なお、住宅を取得する際の税金や補助金制度については、こちらでご紹介しています。併せてご確認ください。
2024年に注文住宅を建てる人が知っておきたい『子育てエコホーム支援事業』
2023年11月、住宅に関する新たな補助金制度として『子育てエコホーム支援事業』が閣議決定されました。2023年度に実施された『こどもエコすまい支援事業』の2024年版にあたる制度です。
どちらも「子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、省エネ性能に優れた住宅の取得を支援する」ことが目的とされていますが、対象や補助金額についてはいくつか変更点があります。
まずは、『子育てエコホーム支援事業』の概要と『こどもエコすまい支援事業』からの変更点についてお話しします。
子育てエコホーム支援事業の概要
子育て世帯や若者夫婦世帯では、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすいと考えられます。そのような世帯で高い省エネ性能を有する住宅を取得する際に、省エネ投資を支援することが『子育てエコホーム支援事業』の目的とされています。
また、 省エネ住宅の取得や住宅の省エネ改修などの支援を通して、子育て世帯・若者夫婦世帯における省エネ投資の下支えを図り、2050年でのカーボンニュートラルの実現を目指しています。
なお、この事業の申請については、住宅購入者となる一般の消費者ではなく、注文住宅の新築工事や新築分譲住宅の販売、リフォーム工事を行う事業者(以下、住宅事業者)が行います。交付された補助金は申請者から住宅購入者に還元される仕組みとなります。
子育てエコホーム支援事業の申請イメージ
なお、住宅事業者がこの補助金制度に申請するには、事務局で「補助事業者」として事業者登録を受ける必要があります。
出典:国土交通省『子育てエコホーム支援事業の内容について』
画像引用元:国土交通省『子育てエコホーム支援事業の内容について』
『こどもエコすまい支援事業』からの変更点
『こどもエコすまい支援事業』は、2023年度の住宅に関する補助金制度となります。
補助金制度の目的はどちらも同じですが、『子育てエコホーム支援事業』では、対象となる新築住宅に「長期優良住宅」が新たに追加されました。これにより、ZEH住宅と長期優良住宅が補助の対象となっています。また、ZEH住宅への補助金額が1戸100万円から80万円へと引き下げられています。
補助対象となる住宅の変更点(新築の場合)
補助金制度 | 補助対象となる新築住宅 | 補助金額 |
---|---|---|
こどもエコすまい支援事業 | ZEH住宅 | 100万円/戸 |
子育てエコホーム支援事業 | 長期優良住宅 | 100万円/戸 |
ZEH住宅 | 80万円/戸 |
子育てエコホーム支援事業の対象者や補助金額は?
子育てエコホーム支援事業は、「新築住宅の建築または購入」と「既存住宅のリフォーム」の2つに事業のタイプが分けられています。ここからは、それぞれの対象者や補助金額について解説します。
事業1.新築住宅の建築または購入
1つ目の事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯が「注文住宅の新築」または「新築分譲住宅の購入」を行った住宅が対象となります。
子育てエコホーム支援事業の内容
項目 | 詳細 |
---|---|
対象者 |
|
対象住宅 |
|
補助金額 |
|
補助対象時期 | 2023年11月2日以降に基礎工事より後の工程に着手するもの |
長期優良住宅とは、長期にわたって良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅のことです。ZEH住宅とは、住宅内で使用するエネルギーと新たに作り出した自然エネルギーの収支が1年間で実質ゼロになる住宅を指します。
子育てエコホーム支援事業の補助金制度を活用するには、長期優良住宅かZEH住宅のいずれかに該当するとともに、以下の3つに該当することが必須となります。
対象となる住宅の条件
- 対象となる住宅の延べ面積が、50㎡以上、240㎡以下であること
- 土砂災害特別警戒区域または災害危険区域に立地していない
- 都市再生特別措置法第88条第5項の規定によって当該住宅に係る届出をした者が、同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていない
また、「市街化調整区域」かつ「土砂災害警戒区域」または「浸水想定区域」に該当する場合には、原則として補助金額は半額となります。
長期優良住宅やZEH住宅についてはこちらでご紹介しています。
出典:国土交通省
『子育てエコホーム支援事業の概要』
『子育てエコホーム支援事業の内容について』
事業2.既存住宅のリフォーム
2つ目の事業は、住宅を省エネ化するための改修工事を行った場合に対象となります。リフォームの工事内容と対象者に応じて、上限20万または30万円までの補助が受けられます。
子育てエコホーム支援事業の内容
項目 | 詳細 |
---|---|
対象者 |
|
対象工事 |
1.住宅の省エネ改修 2.住宅の子育て対応改修やバリアフリー改修など(1の工事を行った場合に限る) |
補助金額 |
|
補助対象時期 | 2023年11月2日以降に工事に着手するもの |
住宅のリフォームに関する補助金制度は、次の1~8までの工事が対象となり、そのうち1~3のいずれかの工事を含んでいる必要があります。
補助対象となるリフォーム工事
- 開口部の断熱改修
- 外壁、屋根・天井または床の断熱改修
- エコ住宅設備の設置(太陽熱利用システムや高効率給湯器、蓄電池など)
- 子育て対応改修(ビルトイン食器洗機やビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、宅配ボックスなど)
- 防災性向上改修
- バリアフリー改修
- 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
- リフォーム瑕疵保険等への加入
上記の複数の工事に該当する場合には、1~8の補助額の合計となります。ただし、同一のリフォーム工事が1~8の複数に該当する場合は、いずれか高い補助額のみを合計することになります。また、合計補助額が5万円未満の場合には、申請することはできません。
出典:国土交通省
『子育てエコホーム支援事業の概要』
『子育てエコホーム支援事業の内容について』
交付申請、完了報告を忘れずに!子育てエコホーム支援事業を利用するときの注意点
国の補助金を利用するときに注意したいのが、条件を満たせば自動的に補助金がもらえるわけではないということです。補助金の条件を満たしたうえで、住宅事業者による申請が必要となります。また、工事の完了報告をして初めて補助金の交付決定となります。
子育てエコホーム支援事業では、各補助事業によって交付申請の時期や申請期間が定められています。交付申請は、一定以上の工事の出来高が確認できる時点で可能となります。
交付申請ができる時期
画像引用元:国土交通省『子育てエコホーム支援事業の内容について』
交付申請を行える期間
項目 | 内容 |
---|---|
申請期間 | 2024年3月下旬〜予算上限に達するまで (※遅くとも2024年12月末まで) |
完了報告 | 2025年7月31日までの住宅の引き渡しと入居 (新築戸建住宅の場合) |
2023年のこどもエコすまい支援事業では、2023年3月末に申請受付が始まり、9月には予算の上限に達しています。今回、予算は引き上げられたものの、すでに着工※をはじめている住宅も申請が可能となるため、年度末までに予算の上限に達する可能性が考えられます。
※着工基準あり
2024年から始まる子育てエコホーム支援事業の手続きの流れは、以下のとおりです。
手続きの流れ
これからマイホームの新築を予定されている方は、補助金の対象期間や申請期間などを把握して、余裕をもって家づくりの準備を進めることが大切です。特に注文住宅を考えている方は、土地や建築する会社、間取りなどプランを決めたりと補助金を申請するまでに必要な時間があります。詳しくは家づくりの流れをご確認ください。
お得に注文住宅を建てるためのプランもご提案いたします
今回ご紹介した子育てエコホーム支援事業は、2024年度に住宅を新築・購入したり、リフォームしたりする子育て世帯・若者夫婦世帯のための補助金制度です。省エネ性能に優れた長期優良住宅やZEH住宅が対象となります。
国の補助金制度は、年度ごとに対象の追加や条件の変更が行われます。うまく補助金を活用するためには、常に新しい情報をリサーチしておくことがポイントです。
マルマインハウスでは、長期優良住宅やZEH住宅の基準をクリアする住宅づくりをはじめ、補助金を活用して賢く家を建てる資金計画をサポートいたします。「いま家を建てるならどんな補助金が対象になるの?」「いつまでに何をすればいいの?」など、家づくりに関する疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。
2023.12.21