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お金に関して注文住宅の価格は上昇している?その原因や予算を抑えるコツとは

この数年、住宅価格の上昇に関するニュースを耳にすることが多いのではないでしょうか。

これからマイホームの購入をお考えの方は、「今後も住宅価格は上昇していくのか」「予算内で注文住宅を建てられるのか不安…」と心配に思う方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、近年における住宅価格の推移をはじめ、住宅価格が上昇している原因や家づくりの予算をコントロールする方法についてお話します。

住宅価格の推移について

近年、一戸建て住宅をはじめとする不動産の価格が上昇を続けています。

国土交通省が発表した令和6年第2四半期分の『不動産価格指数』を見ると、住宅分野の不動産価格が長期的に見て上昇していることが分かります。

▼不動産価格指数(住宅)の推移

画像引用元:国土交通省『不動産価格指数(令和6年7月・令和6年第2四半期分 )を公表 』

特にマンションについては価格の急上昇が目立ちますが、一戸建て住宅に関しても2020年の後半からは上昇傾向が見られており、今後もこの動きが続くと予測されています。

出典:国土交通省『不動産価格指数(令和6年7月・令和6年第2四半期分 )を公表 』

住宅価格が上昇しているのはなぜ?

近年、住宅価格の上昇が見られる背景には、ウッドショックや円安による輸入価格の上昇、国際情勢の影響によるエネルギー問題などが考えられます。

原因①ウッドショック

ウッドショックとは、建築用木材の輸入量が不足することによって木材価格が高騰する現象をいいます。日本国内では、2021年に入ってから住宅建築に使用する丸太・製材の輸入価格が上昇しており、これに伴い国産材の価格高騰を招きました。

▼日本における木材価格の推移

画像引用元:林野庁『第1部 第3章 第1節 木材需給の動向(3)』

建築用木材の輸入量が不足した背景には、以下が考えられます。

▼建築用木材の輸入量が不足した背景

  • コロナ禍での働き方の変化によるアメリカでの住宅建築需要の増加
  • 中国の経済回復に伴う木材需要の増加
  • 世界的なコンテナ不足による運送コストの増大 など

現在では、ウッドショックは収束に向かってはいるものの、価格が急上昇する以前の2020年と比較すると高い水準を維持している状況です。

出典:林野庁『第1部 第3章 第1節 木材需給の動向(3)』
出典:経済産業省『新型コロナがもたらす供給制約 ; ウッドショックの影響』

原因②円安による輸入価格の上昇

近年、円安が進行しています。円の実効為替レート(対複数通貨の強弱を示すレート)を見ると、2024年には各国の消費者物価の変化も考慮した実質値で1971年と同等の水準に到達しており、50年ぶりの歴史的な円安となっています。

▼名目・実質実効為替レートの推移(1971年12月時点を100とした場合)

画像引用元:経済産業省『経済産業政策新機軸部会第3次中間整理 参考資料集』

また、円安の進行に伴い、国内における輸入物価指数は2020年末から急激に上昇しています。2024年に入ってからも以前の水準まで戻ることなく高止まりしている状況です。

▼輸入物価指数の推移

画像引用元:中小企業庁『第7節 物価・為替』

日本の住宅建築においては、用いられる木材の約7割が輸入材となっています。円安による輸入価格の上昇は、住宅価格の上昇にも影響を与えていると考えられます。

出典:経済産業省『新型コロナがもたらす供給制約 ; ウッドショックの影響』
出典:『経済産業政策新機軸部会第3次中間整理 参考資料集』
出典:中小企業庁『第7節 物価・為替』

原因③国際情勢の影響によるエネルギー問題

住宅価格の上昇は、国際情勢による影響も関係しています。

建築資材・設備の原材料には「原油」が使用されています。ロシア・ウクライナの問題に代表される国際情勢の不安定化は、世界全体における原油価格の高騰を招いており、その結果として住宅建築に必要な資材・設備の価格上昇につながっていると考えられます。

実際に国内の状況を見ると、原材料費やエネルギーコストの上昇により、2021年後半から主要な建築資材の価格が上昇しています。

▼主要建設資材の価格推移

画像引用元:国土交通省『最近の建設業を巡る状況について【報告】』

2023年以降を見ると、特にセメント・生コンクリートの価格高騰が見られており、ほかの資材については小幅の上下を繰り返しながら高止まりが続いている状況です。

出典:国土交通省『最近の建設業を巡る状況について【報告】』

住宅の予算をうまくコントロールするには

住宅価格が上昇傾向にあるなか、「予算内で希望のマイホームを建てられるのか」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。予算オーバーを防ぐには、住宅の形状や設備などの選び方を工夫することがポイントです。

▼コストを抑えるコツ

  • 建物や屋根の形状をシンプルにする
  • 水回りの設備を同じエリアにまとめる
  • キッチンや浴室は既製品を選定する
  • 壁紙や床材はスタンダードなグレードを選定する 

建物や屋根の形状をシンプルにすると、使用する建築資材・部材の量や工数を減らしやすくなるため、建築費を抑えやすくなります。また、水回り設備をまとめると、配管工事費用を抑えられます。

さらに、既製のシステムキッチンやユニットバスを選定すると、一からオーダーメイドで設計・施工する場合と比較して建築費を抑えることが可能です。各メーカーにはさまざまなサイズ・機能・デザインがあるため、予算に合わせて柔軟に選定できます。

壁紙・床材についても、グレードの異なるさまざまな種類があります。シンプルなものがお好みの方は、スタンダードのグレードを選ぶことで価格を抑えやすくなります。

とはいえ、妥協しない方が良い部分も。特に近年は温暖化が進んでおり、住宅の性能面については建築後に簡単に変更できないため、地域に合った必要な断熱性や、省エネ、気密性など高性能な住宅とすることで、快適な住環境で暮らせます。さらに月々の光熱費が下がるため、経済的でトータル的にはお得にも。

注文住宅のコスト調整については、こちらもご覧ください。

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