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家づくりについて冬に備えた暖かい家づくり。あったら安心の住宅設備5選

いよいよ冬本番の季節がやってきます。寒い時期になると「ベッドから出るのが億劫になる」「リビングと廊下・浴室との温度差にドキッとする」という経験をする人も多いのではないでしょうか。
特に小さな子どもや高齢の方、ペットがいるご家庭では、家の底冷えや温度差には注意が必要です。これからマイホームを建てる方は、家族の快適な暮らしと健康を守るために、寒い冬でも暖かく過ごせる住宅設備を備えておくと安心です。
そこで今回は、冬の季節にあったら安心な住宅設備をご紹介します。注文住宅を建てる際の参考にしてみてください。
冬を暖かく過ごすための住宅設備5選
冬を暖かく快適に過ごすための住宅設備は、エアコンだけではありません。暖かい空気を部屋全体に循環させたり、冷気が伝わりやすい場所の断熱性を高めたりする住宅設備を導入する方法があります。
1.床暖房
床暖房は、床面から部屋全体を温める暖房設備です。
エアコンのように温風がなく、床面からじんわりと温かさが伝わるため、フローリングで気になる足元の冷えを防ぐことができます。また、床暖房による輻射熱により、部屋全体を心地よく温める効果もあります。
「エアコンの温風が体に当たるのが苦手」「ストーブのにおいが気になる」といった方も、床暖房なら自然な暖かさを得られるほか、クリーンな空気を保てます。
▼床暖房の種類
| 種類 | 仕組み | 適している場所 |
|---|---|---|
| 温水式 | 大気の熱を利用したヒートポンプ式や電気、ガスなどによって温水をつくり、床下のパイプに循環させる |
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| 電気式 | 床下に張り巡らせた電熱線を発熱させる |
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2.シーリングファン
シーリングファンは、天井に設置する大きなプロペラ型の扇風機です。部屋の中の空気を循環させる役割があり、暖房効率を向上させるために活躍します。
エアコンの暖かい空気は、天井付近に留まる性質があります。そのため、暖房をつけても「足元が冷えてしまう」という悩みがあります。
シーリングファンを設置して空気を循環させることにより、エアコンの暖かい空気が部屋全体に行き渡り、温度のムラを解消することができます。これにより、快適性が向上するほか、暖房効率が高まり電気代の削減にもつながります。
3.室内物干しスペースや乾燥機
寒い時期になると、洗濯物を外に干しても乾きにくくなる悩みがあります。
家の中に室内物干しスペースを設けると、気温が低い日や雨や雪が降っている日でも、天候を気にせず洗濯物を干すことができ、家事をスムーズに行えます。
また、乾燥機があると急ぎで洗濯物を乾かしたい場合や、洗濯の量が多い場合にも便利です。中でもガス乾燥機は乾燥の時間も短いため、給湯設備にガスを採用する方にはお勧めです。
4.複層ガラス窓
窓は、家のなかで熱の出入りが大きい場所となります。暖かい家づくりのためには、窓の断熱性能を高めることがポイントとなります。
2枚以上のガラスで構成された「複層ガラス窓」を採用することで、外の冷気が遮断され室内の温かい空気を逃しにくくなります。これにより、「窓際が寒い」「暖房が効きにくい」といった悩みを解消できます。
また、外気温が室内に伝わりにくくなることにより、温度差によって生じる結露を抑え、カビの予防につながります。
なお、複層ガラス窓は、日射熱をブロックして夏場の冷房効率を高める遮蔽型と、日射熱を取り込み冬場の暖房効率を高める効果のある取得型があります。
5.24時間換気システム(第一種全熱交換型)
24時間換気システム(第一種全熱交換型)は、機械による給気・排気を24時間にわたって継続的に行う換気設備です。
「全熱交換型」と呼ばれるタイプでは、室内の空気を外に出す前に温度と湿度を回収し、外気を取り込む際に再利用する仕組みとなっています。そのため、外から取り入れた空気が室内の温度や湿度と近くなり、換気をしても、暖かい室温を保ちながら快適な空気環境を実現できます。
▼全熱交換型換気システムの特徴
- 窓を開けることなく常に新鮮な空気を取り込める
- 外気をそのまま取り込む換気システムと比べて、暖房効率を高められる
暖かい家づくりには建物の断熱化や間取りの工夫も大切!
冬でも快適な家づくりを目指すには、住宅設備だけでなく建物の断熱化や間取りの工夫も欠かせません。暖かい空気を外に逃さないようにしたり、部屋ごとの気温差を抑えられる間取りを取り入れたりすることで、心地よい住環境を実現できます。
高機能な断熱材の使用
建物の断熱性を高めるには、高機能な断熱材の使用が欠かせません。
天井・床・壁に熱の伝わりを防ぐ断熱材を構造躯体と隙間なく施工することにより、暖房で温めた空気が外に逃げてしまうのを抑えられます。
▼断熱性の高い家のうれしいメリット
- 部屋ごとの温度差が小さく、快適に過ごしやすくなる
- 暖房効率が上がり、光熱費の節約につながる
断熱材にはさまざまな種類があります。たとえば、グラスウールのように繊維で空気を抱え込むタイプ、ウレタンフォームなどの発泡系で高い気密性を保つタイプ、木繊維やセルロースなど自然素材を使ったタイプなど。それぞれに特長があり、断熱性能だけでなく、耐久性や環境面にも違いがあります。
素材はもちろん“すき間なく丁寧に施工されているか”ということが大切です。
断熱材の性能をしっかり発揮させることで、冬でもあたたかく、省エネで快適な暮らしを叶えることができます。
季節ごとに日射をコントロールする設計
季節によって太陽の熱をコントロールすることもポイントの一つです。冬場では、陽の暖かさを効果的に室内へ取り入れられるようにします。
▼冬場の日射熱を効果的に取り入れる方法
- 南向きの窓のサイズを大きくし、日射取得タイプの窓ガラスを採用する
- 日差しが当たる床や壁に蓄熱性の高い素材を使用する
なお、太陽が差し込む角度は季節によって変わります。夏場では、日射を遮蔽するために日の入り方に合わせて庇の長さや日よけの設置を検討します。
各部屋の気温差を抑える間取り
暖かい部屋から寒い部屋に移動すると、急激な温度差によってヒートショックを引き起こすリスクがあります。
冬場のヒートショックを防ぐには、家の中の温度を均一にすることが重要です。快適な温熱環境を保つための間取り設計のポイントには、以下が挙げられます。
▼快適な温熱環境を保つための間取り設計のポイント
- 部屋の形状を四角形・長方形にして温度ムラをなくす
- 洗面や脱衣室は廊下をはさまずにLDKから直接つながるようにする
- 吹き抜けを設けて暖房の温風を行き渡らせる など
高性能な住宅で冬を快適に過ごそう
冬の季節を心地よく過ごすためには、床暖房や断熱窓、全熱交換型の換気システムなどの住宅設備を備えておくと安心です。また、住宅設備だけでなく、建物の断熱性や日射のコントロール、間取りの工夫などによって寒さ対策を行うこともポイントです。
マルマインハウスでは、高断熱・高気密の構造に加えて、冷暖房効率を高めるための高性能設備、太陽光などの自然エネルギーを活用するパッシブ設計を取り入れるなど、四季を快適に過ごせる住まいを叶えます。
「住宅性能や設備にはこだわりたい」「冷暖房設備に頼りすぎず、心地のよい暮らしがしたい」といった方は、ぜひご相談ください。
住宅設備に関するブログは、こちらでもご紹介しています。
2025.11.13