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お金に関して土地の購入にかかる8つの費用。手付金や仲介手数料などを解説
土地の購入時に発生する費用は、土地そのものの費用だけではありません。手付金や仲介手数料などのさまざまな費用がかかります。
これから土地探しを始める方は、土地の購入時にかかる費用を踏まえたうえで、住宅の建築費も含めた資金計画を立てることが大切です。
この記事では、土地の購入時・購入後にかかる費用と土地を購入するときのポイントについてご紹介します。各費用の目安や支払いのタイミングもまとめていますので、住宅購入のプランニングにお役立てください。
土地の購入にかかる8つの費用とは
ここでは、土地を購入するときに発生する8つの費用をご紹介します。費用相場については条件によって異なるケースもあるので、ひとつの目安として参考にしてください。
1.手付金
土地代の支払いに先だって支払うのが手付金です。
手付金には、売買契約を保証する「証約手付」、双方に契約の解除権を認める「解約手付」、債務不履行時の違約金となる「違約手付」の3つの意味合いがあります。
- 費用相場
売買価格の5~10%(あくまで目安。売主側からの提示と買主側の合意で決定。)
- 支払いのタイミング
売買契約の締結日
2.仲介手数料
土地の売買を仲介した不動産会社に支払う費用です。
土地購入時に発生する費用のなかでも、仲介手数料は大きなウエイトを占めています。なお、売主と直接取引をした場合や、不動産会社所有の土地を購入した場合には、仲介手数料は発生しません。
- 費用相場
土地価格×3%+6万円+消費税
(宅地建物取引業法によって、取引額に応じた上限が定められています)
- 支払いのタイミング
売買契約時または決済日
3.印紙代
契約書や領収書などの課税対象文書に対して、印紙税が課せられます。
土地の購入に際しては、売主と取り交わす売買契約書、住宅ローンを組む金融機関と取り交わす金銭消費貸借契約書について、印紙代が必要です。
費用相場
不動産売買契約書における印紙税は、軽減措置の対象となります。本則税率と軽減税率は、以下のとおりです。適用期限:2027年3月31日まで(2024年6月現在)
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
10万円を超え50万円以下のもの | 400円 | 200円 |
50万円を超え100万円以下のもの | 1千円 | 500円 |
100万円を超え500万円以下のもの | 2千円 | 1千円 |
500万円を超え1千万円以下のもの | 1万円 | 5千円 |
1千万円を超え5千万円以下のもの | 2万円 | 1万円 |
5千万円を超え1億円以下のもの | 6万円 | 3万円 |
1億円を超え5億円以下のもの | 10万円 | 6万円 |
5億円を超え10億円以下のもの | 20万円 | 16万円 |
10億円を超え50億円以下のもの | 40万円 | 32万円 |
50億円を超えるもの | 60万円 | 48万円 |
- 支払いのタイミング
売買契約時
4.登記費用
登記簿に記載のある所有者を買主に変更するために必要な費用です。登記費用に含まれるのは、登録免許税と司法書士へ報酬の2つです。
費用相場
項目 | 費用 |
---|---|
登録免許税 | 固定資産税評価額×2% (※) |
司法書士への報酬 | 3~10万円程度(規定なし) |
引用元:国税庁『No.7191 登録免許税の税額表』
※2026年3月31日まで軽減措置の対象となり税率は1.5%となります。(2024年6月現在)
- 支払いのタイミング
登記申請時(決済日)
5.不動産取得税
土地を取得した人に対して、不動産取得税が課されます。不動産を取得したことに対する税金となるため、固定資産税とは異なり、支払いは一度のみです。
- 費用相場
取得した土地の固定資産税評価額×1/2×4%(※)
※2027年3月31日まで3%への引き下げ(2024年6月現在)
※新築住宅を建築する場合は、さらに条件によって軽減措置の対象となるため、税額がゼロになるケースも多い
- 支払いのタイミング
所有権移転登記の完了後、約4~6か月後に納税
※軽減措置を受けるためには、一定期間内に各都道府県の税務署へ申告が必要。また3年以内に要件を満たす建物を建築する必要があります。
5.固定資産税・都市計画税
固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点での土地の所有者に課税される税金です。
毎年4月~5月に1年分の納付書が届き、売主がまとめて支払っている状況となるため、1年の途中で土地を購入した場合には、日割りで清算するのが一般的です。
- 費用相場
固定資産税:固定資産税評価額×1.4%(市町村の条例によって異なる場合あり)
都市計画税:固定資産税評価額×0.3%以下(市町村の条例によって異なる場合あり)
- 支払いのタイミング
決済日
7.住宅ローン手数料・保証料
土地の購入に住宅ローンを利用するときは、手数料や保証料が発生します。
住宅ローン手数料は、金融機関が融資を実行する際にかかる費用で、保証料は返済が滞った場合に備えるための費用です。
- 費用相場
住宅ローン手数料:【定額型】3万~5万円が多い(金融機関によって異なる)
【定率型】借入金額×〇%(2024年6月現在2.2%が多い)
※定率型の場合は保証料が無料となるケースが一般的
保証料:数十万~100万を超える場合も(一括支払いの場合)
※借入額や借入期間などによって変動しますが、相場は借入額の2%ほど
- 支払いのタイミング
住宅ローンの融資実行日(決済日)
8.その他発生する可能性がある費用
隣地との境界を明確にするために、測量費用がかかるケースがあります。測量費用については売主が負担することも多くなっていますが、どちらが負担するのか、そもそも測量が必要なのかについては、不動産会社に確認しておくことが重要です。
また、「畑」や「田」など「農地」として登記された土地に家を建てる場合には、地目を「宅地」に変更する必要があります。
- 費用相場
測量費用:約30万~60万円
農地転用の費用:約10万~20万円
- 支払いのタイミング
測量、農地転用の実施時(建築会社を通して行うことが多いので、その際は建物の決済時となることが多い)
土地の購入後にかかる費用
土地を購入したあとにも、いくつか費用が発生する可能性があります。
1.建物の解体費用
建物が建築されている土地を購入して、新たに家を建てる場合には、解体費用が発生します。家の大きさと構造によって費用が異なります。
2.地盤改良費用
購入した土地について、そのままの状態では家が建てられないと判断された場合には、地盤改良が必要です。地盤が弱い状態で家を建てると、経年劣化で家が傾いたり地震で倒壊したりする可能性があるためです。
改良が必要な土地の状態や、地盤改良工事の方法によって費用は変わりますが、5万円〜数十万円ほどかかるのが一般的ですが、場合によっては100万を超えることもあります。
3.インフラ整備費用
上下水道やガスが整備されていない土地を購入した場合には、インフラ整備のための費用が発生します。
自治体によっては上下水道の整備に補助金が利用できたり、都市ガスの引き込み配管を無料で実施していたりする場合もあるので、上下水道局やガス会社に確認することをおすすめします。なお、すべて自分で行う場合には、インフラ整備に50〜100万円程度かかることもあります。
4.擁壁工事の費用
購入した土地と隣接する土地や道路に高低差がある場合、土崩れを防いで家を守るために擁壁が必要なことがあります。
すでに擁壁がある場合でも、劣化などが原因で補修や遣り替えが必要な場合もあるため、注意が必要です。高さや面積によって費用は大きく変わり、数百万円以上かかるケースもでてきます。
土地を購入する際に考えておく3つのポイント
注文住宅の土地を購入する際は、家を建てたあとの暮らしまで考えておくことが大切です。
土地を購入するときによくあるのは、「土地の購入にお金がかかり、住宅の建築に十分な予算を充てられなくなった」「条件に合う土地がなかなか見つからない」といったケースが挙げられます。
自分たちの資金状況に応じた予算を設定してスムーズに土地探しを進められるように、以下のポイントを押さえておきましょう。
1.資金計画を立てる
土地探しを始める前には、資金計画を立てておく必要があります。
その際は、現在の貯蓄状況だけでなく、今後の生活費や子どもの養育費、収入が変化する可能性などを考慮して、無理なく返済できる住宅ローンの借入額を検討することが重要です。
資金計画を考えるときのポイントは、以下のとおりです。
資金計画の立て方
- 現時点での家計の収支を明らかにする
- 将来のライフイベントを踏まえて、必要な貯金額を考える
- 自己資金がいくらあり、その内どれくらい充てられるかを確認する
- 毎月の収入や必要な貯金額を基に、月々に返済できる金額の上限を計算する
このように、家計の現状を整理したうえで家族の将来像を具体的に考えていくことで、無理のないマネープランが見えてくるでしょう。とはいえ、自分たちだけでは不安という場合はファイナンシャルプランナーに相談するのも選択肢の一つです。
2.土地の周辺相場を調べる
購入したい土地のエリアが決まったら、周辺相場をチェックすることもポイントです。
土地の周辺相場を把握しておくと土地の候補を絞り込みやすくなるほか、「不動産会社が設定している価格が妥当なのか」といった判断材料にすることが可能です。
なかには、値引きを前提として土地の売買価格が高めに設定されているケースもあります。相場を調べておくことで適正価格を知ることにつながり、不動産会社や売主との値引き交渉にも役立てられます。
ただし、元の土地のままではなく、造成工事でより使いやすい土地に変わっているなどの理由で価格が高くなっていることもあります。相場よりも高いからといって一概には言えないこともありますので、理由も含めて確認すると良いでしょう。
土地の周辺相場を調べる際は、複数の手法を用いることをおすすめします。具体的な方法には、以下が挙げられます。
土地の周辺相場の調べ方
- 国土交通省の『不動産情報ライブラリ』で地価・実勢価格を調べる
- 国税庁『路線価図・評価倍率表』で相続税路線価を調べる
- 土地がある市区町村の税務課窓口で固定資産税評価額を調べる
- 一括査定サイトを利用する
出典:
国土交通省『不動産情報ライブラリ』
国税庁『路線価図・評価倍率表』
3.信頼できる建築会社を探す
土地探しから住宅の設計、資金計画に至るまでトータルサポートしてくれる建築会社に依頼することも一つの方法です。
建築会社に相談しながら土地探しを進めることで、土地購入と住宅の建築にかかる総額を見ながら予算配分を調整しやすくなります。土地探しと建築会社選びについては、同時に進めるのが理想的です。
ただし、建築会社によってサービスの充実度や得意なエリア・分野などが異なるため、複数社を比較検討する必要があります。ご家族にとって頼りにできる会社かどうかチェックする際は、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
信頼できる建築会社の見極め方
- ホームページを見て家づくりの得意分野やコンセプト、施工事例をチェックする
- 建築会社のカタログを請求する
- モデルハウスを訪れる
- 住宅の見学会や無料相談会などに参加する
- 複数社で見積もりを依頼する など
なお、マルマインハウスでは、地元・奈良において注文住宅や自社開発分譲プロジェクト(土地付き注文住宅)を提供しています。随時、無料相談やカタログ請求、来場予約などを承っております。
土地付き注文住宅で、賢く土地を購入する方法もある
マイホームを建てるときにかかる費用は、土地代と建築費だけではありません。土地の購入時や購入後には、さまざまな諸費用が発生します。
「土地探しに時間をかけずスムーズに進めたい」「土地の購入費用をできるだけ抑えたい」という方は、土地付き注文住宅という選択肢もあります。
土地付き注文住宅では、土地と住宅がセットになっており土地購入時の仲介手数料が発生しないほか、すでに土地が整備された状態のため、地盤改良費が発生することもありません。
マルヤマの土地付き注文住宅は、一般的な分譲住宅や建売住宅とは異なり、自由に住宅設計できるのが魅力です。分譲地ごとに統一感を持たせるため、外観や外構についてはある程度制約を設けていますが、間取りや内装、設備に関しては注文住宅と同様にお客さまのご要望にお応えできます。
「土地代や土地購入にかかる諸費用を少しでも抑えたい」「家のデザインや性能に特にこだわりたい」といった場合には、土地付き注文住宅で理想の住まいを手に入れてはいかがでしょうか。
分譲エリアや価格について詳しく知りたい方は、当社までお気軽にお問い合わせください。
公開日:2023.01.12 更新日:2024.06.19