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家づくりについてクローゼットの上手な取り入れ方。家族みんなが使いやすい設計のポイント
住まいの収納に欠かせないクローゼットは、注文住宅の間取りを決めるときによく悩まれやすい項目の一つです。
完全自由設計の注文住宅では、クローゼットの設置場所や大きさなどを要望に合わせて作れる魅力がありますが、「どの部屋にクローゼットを設置するのか」「どれくらいの広さにするのか」などによって使い勝手が変わってきます。
家族みんなが使いやすく便利なクローゼットにするには、生活スタイルや用途に合わせた設計が必要になります。
今回は、マルマインハウスの施工事例とともに、クローゼットの種類や取り入れ方、設計のポイントについてご紹介します。
なお、住まいの収納アイデアについてはこちらの記事でご紹介しています。
注文住宅だからこそこだわりたい!クローゼットの種類
注文住宅でよく取り入れられているクローゼットには、大きく3つのタイプがあります。
- 壁面クローゼット
- ウォークインクローゼット
- ウォークスルークローゼット
またこれらのクローゼットは家族みんなで使うことを考慮して設計されたものを「ファミリークローゼット」と呼びます。
それぞれの特徴や活用方法についてご紹介します。
1.壁面クローゼット
壁面クローゼットとは、壁面に設置するもっとも一般的なタイプのクローゼットです。
ハンガーレールを設置して洋服を一列に並べて収納したり、上部・下部に棚を設置して帽子やバッグなど小物類の収納スペースをつくったりすることが多くなります。
奥行きは浅めのため、狭い部屋に設置したりデッドスペースを活用したりできる利点がありますが、大きいモノを収納したい場合には棚の幅や奥行きに注意する必要があります。
壁面クローゼットの特徴
- クローゼット内に通路を確保する必要がなく、小さなスペースでも設置しやすい
- 扉付きとオープンを使い分けて、必要なモノを取り出しやすい
- 寝具やスーツケース、キャンプ用品などの大きな荷物の収納には向かない
収納したいモノが少なく省スペースでクローゼットを設置したい場合や、寝室や子ども部屋などで衣類を中心に収納したい場合などに適しており、2Fホールなど廊下に設置することもあります。
2.ウォークインクローゼット
ウォークインクローゼットとは、壁面クローゼットよりも広く、中に人が入れる通路が確保されたクローゼットを指します。
クローゼットの中を歩ける2~3帖ほどの広さを確保することで、衣類だけでなく大きな荷物やかさばりやすいモノも収納できます。例えば、レジャーグッズや寝具、季節家電などの収納に役立ちます。
また、ハンガーレールや造作棚などを設けて自由なレイアウトがしやすいため、必要な収納量や用途に合わせて設計できます。ただし、人が歩くスペースが必要な分広さを確保しなければいけないため、設置場所や面積については十分検討することが重要です。
ウォークインクローゼットの特徴
- イメージとしては2~3帖ほどの広さで使い勝手の良い収納スペースを確保できる
- サイズの大きいモノを収納しやすい
- 広さやレイアウト、棚の段数・高さなどを自由に設計しやすい
モノが多い家族や大きなサイズの荷物を収納したい場合、一箇所にまとめて収納スペースを作りたい場合などに適しています。
3.ウォークスルークローゼット
ウォークスルークローゼットは、部屋と部屋をつなぐ場所に設置するクローゼットです。そのまま通り抜けられるようになっているため、生活動線に組み込むことで移動がラクになります。
例えば、寝室と洗面脱衣所の間にウォークスルークローゼットを設置すると、クローゼットを通り抜けながらその日に着用する洋服や小物を選ぶことができ、スムーズに朝の身支度を整えられます。
ただし、クローゼットの出入り口が2つになるため、収納に使えないスペースがウォークインクローゼットよりも増えてしまうといったデメリットもあります。設置場所や面積のバランスを考慮することが重要です。
ウォークスルークローゼットの特徴
- 風が通り抜けやすいため湿気対策ができる
- 出入り口を2箇所つくることで回遊性が高まり、生活動線が重なるのを防げる
- 通り抜けできる間取りによって取り出し・片付けがスムーズに行える
限られた広さのなかで通路や壁面のデッドスペースを活用したい場合や、快適な動線で家事や身支度を効率的に行いたい場合などに適しています。
家族みんなで使えるファミリークローゼット
ファミリークローゼットとは、家族みんなで使えるクローゼットのことです。共有スペースとなるため、家族全員が利用しやすい場所に設置することが一般的です。
こちらの住まいでは、キッチン横にランドリールーム兼ファミリークローゼットとして配置しています。室内干しもできるようになっており、洗濯から収納までの作業を1か所で完結させることが可能です。
ファミリークローゼットを取り入れると、一人ひとりの部屋に洗濯物を運ぶ手間が省けるほか、衣類や生活用品をまとめて収納することでリビングが散らかりにくくなるメリットも期待できます。
導入する際は、家族全員のモノを収納できるだけの広さを確保するとともに、リビングや洗面脱衣所などからアクセスしやすい動線を検討する必要があります。
ファミリークローゼットの特徴
- 収納場所を一箇所にまとめることでリビングや個室を広々と使える
- リビングや個室が散らかりにくくなる
- 洗濯物を各部屋にしまう手間を省ける
- 衣替えがラクになる
クローゼットを取り入れるときのポイント
注文住宅のクローゼットで「収納スペースが足りない」「使いにくい」などといった失敗にならないように、以下のポイントを確認しておくことが重要です。
- 家族全員のモノの量を把握する
- 生活動線・家事動線を踏まえて設置場所を検討する
- 湿気やにおい対策を考える
まずは家族全員のモノの量を把握して、「どこにどれくらいの収納スペースが必要か」を考えます。お子さまが小さいご家庭の場合、今後荷物が増えていくと考えられるため、余裕のある広さを確保しておきます。
また、家族一人ひとりの生活スタイルを振り返ってみて、クローゼットを利用する用途や行き来する動線などを洗い出すこともポイントです。生活動線・家事動線上にクローゼットを設けることで、モノの取り出し・収納がしやすくなり使い勝手がよくなります。
さらに、衣類や寝具などを収納するうえで湿気・におい対策も必要です。特にキッチンや水回り付近に設置する場合、湿気がこもったり、料理のにおいが気になったりする可能性があります。窓や換気設備を設置する、出入り口を2つ設けるなど、クローゼット内の通気性を確保することが重要です。
またクローゼットを設置するうえでは扉についても注意点もありますので、簡単にお伝えします。
クローゼットは扉選びも大切です
クローゼットの使い勝手に意外と影響がある扉。実際使い始めると不満を感じることもあるのがこの部分ですので、何を収納するか、どこに設置するかと合わせて扉選びも考えてみてください。
折れ戸
一番、使われることが多いのは「折れ戸」で扉が2枚に分かれて開くもの。開口部が大きく開くため、中に何が入っているのか確認しやすいことや、出し入れしやすいことが特徴。ただし、扉の前にスペースを確保しておかないと開けないため、寝室などでベッドなどの家具を置く場合には注意が必要です。
引き違い戸
2枚以上の扉をスライドして開閉するため、扉の前にスペースが必要ないというのが大きな特徴。また左右どちらからでも開閉できる上、狭い部屋で家具を置く場合も、比較的融通が利きます。ただし、こちらは開口に制限があり、半分または1/3など扉1枚分は必ず閉まっているため、どこに何があるか一目で把握しづらいことが難点です。
開き戸
開閉時に音が小さいということが一番のメリット。ただし、扉の可動域が一番広く、扉の開閉部分にモノを置けないため、クローゼットの内側に開くのか、外側に開くのかで収納力も変わります。また開く方向によっては扉同士が衝突しないようにするなど設置場所に注意する必要があります。
引き戸
スライドして1枚の扉を左右に開閉するため、引き違い戸と同じく扉の前にスペースが必要がなく、他の扉と衝突するといった心配もありません。ただし扉が引き込まれる部分にはモノを置けませんので、ウォークインクローゼットなどで壁に直接稼働棚を設置する場合、この場所には設置できないなどスペースの取り方によっては収納力が下がることも。
【扉なし】という選択も
扉をなくすという選択肢も増えています。見せる収納としてオープンにしていることもあれば、ロールスクリーンやカーテンなどを設けて隠しながらも扉の開閉を気にせず、たっぷり収納スペースをとることができます。また、扉を開くというワンアクションを減らすことができるため使い勝手もよくなります。
ただし扉を設けないことで通気性がよい反面、防虫・防カビ剤を使用する場合に効果が落ちることもありますので、ご注意ください。
ご家族が本当に暮らしやすい住まいを提案
注文住宅で取り入れられるクローゼットにはさまざまな種類があり、設置するスペースやレイアウトの自由度、収納量などに違いがあります。
家族みんなが使いやすいクローゼットを設計するには、収納したいモノの量と場所を明らかにしたうえで、生活スタイルに合わせたタイプと設置場所を選ぶことがポイントです。
特に最近では、大容量の収納スペースを集約させた多用途で使えるウォークイン・ウォークスルークローゼットやファミリークローゼットの人気があります。
「たくさんの衣類を収納したい」「朝の身支度や家事をスムーズに行いたい」など、ご家族の課題や要望をぜひお聞かせください。完全自由設計が魅力の注文住宅だからこそ、収納にもこだわった本当に暮らしやすい住まいをご提案します。
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2024.03.28