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家づくりについて住宅性能でチェックしておきたい5つの基準とは
注文住宅では、間取りやデザインなどを自由に設計できる楽しみがあります。こだわりを詰め込んだマイホームは、家族の暮らしをより豊かにしてくれることでしょう。
しかし、そこで忘れてはならないのが「住宅性能」についてです。安全・安心かつ快適に暮らすためには、住宅性能が確保されていることが重要な条件の一つとなります。
そこで今回は、住宅性能でチェックしたい5つの基準について解説します。
住宅性能が大切な理由
住宅性能は、住み心地や暮らしやすさに直結する重要な要素です。高性能な住宅を建てると、さまざまなメリットが期待できます。
▼高性能な住宅を建てるメリット
- 地震や災害に強くなる
- 一年中快適な室内環境を保てる
- 省エネによって光熱費を抑えられる
- 家族の健康的な暮らしにつながる
- 長く住み続けられる など
なお、2000年4月には、住宅の品質を守ることを目的とする法律『住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)』が施行されました。この法律に基づき、住宅性能表示制度がつくられ、住宅性能について10の分野でさまざまな基準が定められています。
▼住宅の品質確保の促進等に関する法律の10分野
- 構造の安定に関すること
- 火災時の安全に関すること
- 劣化の軽減に関すること
- 維持管理・更新への配慮に関すること
- 温熱環境・エネルギー消費量に関すること
- 空気環境に関すること
- 光・視環境に関すること
- 音環境に関すること
- 高齢者等への配慮に関すること
- 防犯に関すること
これらの基準を分かりやすく表示した「住宅性能評価書」は第三者機関によって評価された、客観的な住宅性能となるため、質の良い住宅を安心して購入する目安となります。
また、住宅性能評価を受けた住宅は住宅ローンや各種保険などで優遇を受けられます。
住宅性能に関する5つの基準とは
住宅性能でチェックしておきたいポイントとして以下の5つがあります。長く安心で快適に暮らせる住まいを実現するために、これらの性能について考えておくこと安心です。
▼住宅性能でチェックしておきたい基準
項目 | 意味 |
---|---|
1.耐震性 | 地震や暴風、積雪などの自然現象による損傷・倒壊を防ぐための構造躯体の強さ |
2.断熱性 | 建物の内外における熱の出入りを防ぐ性能 |
3.気密性 | 建物の隙間を減らして空気による熱の移動を防ぐ性能 |
4.耐火性・防火性 | 火災が起きた際に建物自体の倒壊しにくさや隣接する建物からの延焼を防ぐ性能 |
5.耐久性 | 構造躯体の材料において、より長い耐用年数を確保するための性能 |
①耐震性
災害大国とも言われる日本では、住宅の耐震性を確保することが欠かせません。
日本は、国土に対する自然的な条件によって地震・台風・豪雨・豪雪・洪水・土砂災害などの自然災害が発生しやすくなっています。実際に、世界で発生しているマグニチュード6を超える地震の約2割は日本で発生しています。
高い耐震性が確保された住宅であれば、自然災害が発生した際に住宅の倒壊や著しい損傷を防げるようになります。家族の身の安全を守ることにつながるほか、大規模な修復工事による費用の負担を回避できます。
住宅性能表示制度では、「構造躯体がどの程度の力に耐えられるか」を評価する基準として「耐震等級」が1~3段階で設けられています。等級が高くなるほど、より大きな力に耐える構造躯体を持つ住宅となります。
②断熱性
断熱性の高い住まいとは、「建物内の熱が逃げにくい」「日射による熱の影響が建物内に侵入しにくい」ことを指します。
建物の内外で熱が出入りしやすい壁・床・天井に高性能な断熱材を使用したり、窓に樹脂サッシや複層ガラスを使用したりすることにより、「夏は涼しく、冬は暖かい住まい」を実現できます。
▼断熱性が高い住まいの特徴
- 外気温の影響を受けにくいことで冷暖房の効きがよくなる
- 各部屋の温度差が抑えられる
- 結露が発生しにくくなり、カビ・ダニの発生を抑えられる
断熱性能を判断する基準となる外皮平均熱貫流率(UA値)と冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)はそれぞれ、全国における気候条件を考慮し区分した8つの地域に対して、1~7の等級で断熱性能の基準値が定められています。住宅性能表示制度では、「温熱環境・エネルギー消費量に関すること」の項目に記載されています。
2025年には省エネ基準である等級4を満たしていない住宅は建てられなくなり、2030年にはZEH水準である等級5まで最低ラインを引き上げる予定となっています。
出典:国土交通省『新築住宅の住宅性能表示制度ガイド』
出典:国土交通省『家選びの基準変わります』
③気密性
断熱性と併せて考えたいのが住宅の気密性です。建物に隙間があると、そこから空気が出入りすることによって熱の損失が生じやすくなります。
気密性を高めて隙間を減らすことで、夏場に室温の上昇を抑えたり、暖房で暖めた空気を逃がさないようにしたりする効果があります。
▼断熱性と気密性を高める部分
断熱性と気密性が高い住まいは、部屋の温度が均一化されて快適性が向上するほか、冷暖房の効きがよくなり省エネにつながります。なお、気密性を高める際は、空気のよどみをなくすための「換気」を考えることもポイントです。
④耐火性・防火性
耐火性・防火性は、万が一のときに建物を守るために欠かせない住宅性能の一つです。開口部・外壁・軒裏などに燃えにくい素材を用いることで、建物への延焼を防げます。
特に都市部では、隣家同士の距離が近いケースが多く、火災が発生すると家々に燃え移りやすいことが懸念されます。耐火・防火性能を高めることで、身の安全を守るとともに、建物への被害を最小限に抑えられると期待できます。
住宅性能表示制度では、隣接する建物で火災があった際に、開口部・外壁・軒裏などがどれくらいの時間にわたって火炎・火熱に耐えられるかを評価します。等級が高くなるほど、火炎・火熱に耐えられる時間が長くなります。
⑤耐久性
住宅に使用される木材・鋼材などの材料は、経年によって劣化します。建物の柱・梁・壁などの構造躯体の材料について耐久性を高めることで、次世代にわたって長く住み続けられるようになります。
▼耐久性が高い住宅の例
- 通気・換気を確保した工法により、木材の腐朽やシロアリの対策を行っている
- 高耐久の木材やコンクリートを使用している など
住宅性能表示制度では、建物の劣化を軽減するために、構造躯体への対策をどの程度行っているかによって1~3等級の評価基準が設けられています。
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2024.10.10