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お金に関して【2024年最新版】住宅購入に使える補助金とは。減税や金利優遇の制度も併せてご紹介!
注文住宅を建てるときには、土地の購入や建物の建築、不動産会社に支払う仲介手数料、各種税金などのさまざまな費用が必要になります。
費用の負担をできるだけ抑えるには、国や自治体が運用している補助金や減税・金利優遇制度などをうまく活用することがポイントです。
今回は、注文住宅を建てるときに活用できる補助金や各種制度について、2024年度の最新情報をご紹介します。
なお、注文住宅を建てるときの費用や資金計画についてはこちらの記事をご覧ください。
注文住宅の購入時に使える補助金制度
国や自治体が運用している補助金制度を利用すると、一定の条件を満たすことで住宅の購入に関する費用の一部を補助してもらえます。申請については基本的に住宅の施工会社が行うため、「どのような制度を利用できるか」を事前に確認しておくことが大切です。
ここからは、注文住宅を購入する際に使える補助金制度を4つご紹介します。(2024年5月現在の情報です)
1.子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」は、物価高騰の影響を受けやすいと考えられる子育て世帯または若者夫婦世帯による住宅取得を支援する補助金です。
子育て世帯や若者夫婦世帯におけるマイホームの購入を支援することで、省エネ投資の下支えをして、2050年のカーボンニュートラル実現を目指す目的があります。
子育てエコホーム支援事業の対象
対象世帯 | 条件 |
---|---|
子育て世帯 | 申請時点において子ども(※)を有する世帯 |
若年夫婦世帯 |
申請時点において夫婦であり、2023年4月1日時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯 |
※2023年4月1日時点で18歳未満とする。
子育てエコホーム支援事業の概要
項目 | 概要 |
---|---|
対象者 | 子育て世帯または若者夫婦世帯の建築主 |
補助額 |
長期優良住宅:1住戸当たり100万円 ZEH水準住宅:1住戸当たり80万円 |
登録事業者(※) | 建築事業者(工事請負業者) |
還元方法 |
1.補助事業の契約代金に充当 2.現金での支払い (※原則は1の方法となる。) |
期間 | 2023年11月2日以降に着手した住宅 |
期限 |
2024年4月2日から、予算上限に達するまで (遅くとも2024年12月31日まで) |
公式HP | 子育てエコホーム |
※手続きや申請は登録事業者が行います。補助金を受けるためには、事業者登録をしている会社と契約をする必要があります。
詳しい内容についてはこちらをご覧ください。
2.給湯省エネ事業
「給湯省エネ事業」は、一般家庭への高効率給湯器の導入を促進するための補助金です。
ヒートポンプ給湯器やハイブリッド給湯器、家庭用燃料電池などを導入する場合に利用できます。
給湯省エネ事業の概要
購入・工事 | リース利用 | |
---|---|---|
対象者 | 住宅の建築主 | 給湯器の借主 |
補助額(※1) |
ヒートポンプ給湯機:8万円/台 |
|
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機:10万円/台 (ハイブリッド給湯器) |
||
家庭用燃料電池:18万円/台 (エネファーム) |
||
登録事業者(※2) | 建築事業者(工事請負業者) | 消費者とリース契約を締結するリース事業者 |
還元方法 |
1.補助事業の契約代金に充当 2.現金での支払い |
|
期間 | 着工期間が2023年11月2日以降 | |
期限 | 2024年3月29日から、予算上限に達するまで (遅くとも2024年12月31日まで) |
|
公式HP | 給湯省エネ |
※1…給湯機についてはいずれか2台までとする。要件を満たす場合には「性能加算額」としてその性能に応じた定額がプラスαで補助される。
※2…手続きや申請は登録事業者が行います。補助金を受けるためには、事業者登録をしている会社と契約をする必要があります。
こちらの補助金は、子育てエコホーム支援事業(新築)と併用して受けることはできません。
3.ZEH支援事業
ZEHとは、“Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)”の略です。住宅の断熱性能を高めたり、高効率な設備を導入したりして省エネを実現しながら・創エネに取り組むことで、エネルギー収支をゼロにすることを目指します。
ZEHの条件を満たす注文住宅を建てる際には、補助金を活用できます。
ZEH支援事業の概要
ZEH | ZEH+ | |
---|---|---|
対象者 | 新築戸建住宅を建築・購入する者 | |
補助額 | 55万円+α/戸 | 100万円+α/戸 |
対象の住宅 |
|
|
要件 |
1.ZEH住宅の定義を満たしている 2.SIIに登録されているZEHビルダーやプランナーが関与する住宅 |
1.ZEH住宅の定義を満たしており、かつ 以下のⅠとⅡの条件を満たすこと Ⅰ.更なる省エネルギーの実現 (省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減) Ⅱ.再生可能エネルギーの自家消費拡大措置のうち、次の 2つ以上を導入すること
2.SIIに登録されているZEHビルダーやプランナーが関与する住宅 |
期間 | 2024年4月26日から2025年1月7日 | |
公式HP | ZEH補助金 |
※補助金を受けるためにはZEHビルダー/プランナーに登録している建築会社で建てる必要があります。
こちらの補助金は子育てエコホーム支援事業との併用はできません。給湯省エネ事業は燃料電池(エネファーム等)のみ併用可能です。
国庫が財源となる補助金は併用ができません。地方自治体の補助金であっても原資が国庫である場合がありますので、地方自治体の補助金窓口にてご確認ください。
なお、ZEHについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
4.生駒市創エネ・省エネシステム普及促進事業補助金
「生駒市創エネ・省エネシステム普及促進事業補助金」は、生駒市内にある住宅への創エネ・省エネシステムを導入する際の費用を補助する制度です。2050年の脱炭素社会の実現を目指すことが目的とされています。
生駒市内の建築物等に補助対象のシステムを設置する場合には、システムの設置にかかる費用の一部を補助してもらえます。(※1)複数のシステムを設置すると、補助額も増える仕組みとなっています。
※1…2024年4月1日以降に設置、または電力受給契約に係る通知を受けたものが対象。
令和6年度 生駒市創エネ・省エネシステム普及促進事業補助金の概要
項目 | 概要 |
---|---|
対象者(※2) |
以下のいずれかに該当する者 1.補助対象システムを既存または新築の住宅の設置した者 2.補助対象システムが備わった住宅を新たに購入した者 3.分譲共同住宅に補助対象システムを設置し、共用部分で使用する分譲共同住宅の管理組合の代表者 4.上記1〜3以外の自ら所有する生駒市内の建築物に補助対象システムを設置した者 |
対象システム(※3) |
|
補助額 | 太陽光発電システム:上限8万円 |
家庭用リチウムイオン蓄電システム:上限5万円 | |
V2H:10万円/1件 | |
HEMS:上限1万円 | |
公式HP | 令和6年度生駒市創エネ・省エネシステム普及促進事業補助金交付のお知らせ |
※2…国や自治体は対象外
※3…未使用品であることなど、それぞれのシステムごとに規定あり
出典:生駒市『令和6年度生駒市創エネ・省エネシステム普及促進事業補助金交付のお知らせ』
昨年度、実施されていた「地域型住宅グリーン化事業」について、2024年度は実施の予定はありません。
また、奈良県スマートハウス普及促進事業については、毎年6月頃の申込みとなりますが、今年度についてはまだ情報が出ていません。
注文住宅の取得に関連する減税や金利優遇制度
注文住宅に関する優遇措置には、補助金以外にもさまざまな制度があります。
1.住宅ローン減税
「住宅ローン減税」は、住宅ローンを組んでマイホームを購入した人が受けられる減税制度で、年度末の住宅ローン残高によって、減税の額が決まります。
子育て世帯・若者夫婦世帯への住宅取得の支援や、住宅価格の急激な上昇による負担を考慮して、土地および建物に対する住宅ローン返済にかかる金利の負担を軽減するため、令和6年度税制改正の大綱に住宅ローン減税の制度変更等が追加されました。
住宅ローン減税制度の概要
項目 | 概要 |
---|---|
主な要件 |
|
減税額 | 住宅ローンの年末残高の0.7% |
還元方法 | 所得税や住民税からの控除 |
控除期間 | 最長13年間 |
適用期間 | 2025年12月31日までに入居 |
※1…2024年12月31日までに建築確認を受けた新築住宅で、床面積が40㎡以上50㎡未満、合計所得金額が1,000万円以下の場合には要件が緩和。
※2…2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅の場合には、省エネ基準への適合が必須となる
また、住宅の省エネ性能に応じて住宅ローンの控除を受けられる借入限度額が異なります。
住宅性能別の借入限度額
画像引用元:国土交通省『2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅で住宅ローン減税を受けるには省エネ性能が必須となります』
なお、2024年度の住宅ローン減税制度については、税制改正によって要件や措置の内容が見直されています。変更点についてはこちらの記事をご確認ください。
2.新築住宅に係る税額の減額措置
「新築住宅に係る税額の減額措置」は、新築住宅の取得にかかる初期負担を軽減するために、固定資産税(※)を一定期間にわたって減額する制度です。
良質な住宅の建築を促進して住居に関する水準を高めることで、高品質な住宅ストックを形成することが目的とされています。
※固定資産税とは毎年1月1日時点で土地や家屋などの資産を所有している人が、その資産がある市町村へ納める税金です。
新築住宅に係る税額の減額措置
項目 | 概要 |
---|---|
還元方法 | 固定資産税を1/2に減額 |
期間 | 3年間(新築の認定長期優良住宅の場合は5年間) |
期限 | 2026年3月31日(2024年5月現在の情報) |
※…減額されるのは居住部分の床面積が120㎡まで
固定資産税について詳しくはこちらもご覧ください。
3.【フラット35】S
「【フラット35】S」は、フラット35の申込者が、より高性能な住宅を取得する場合に利用できる制度です。一定の条件を満たすことで、【フラット35】の借入金利が一定期間引き下げられます。
フラット35 Sの概要
項目 | 概要 |
---|---|
対象者 |
【フラット35】の申込者が、省エネルギー性や耐震性に優れた以下の基準を1つ以上満たした住宅を取得する場合
|
引き下げ幅(年間) |
|
還元方法 | 借入金利の引き下げ |
期間 | 当初5年間 |
公式HP | 【フラット35】S |
フラット35について詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
出典:ずっと固定金利の安心【フラット35】『【フラット35】S』
家族のライフプランとともに考える資金計画
大きな買い物となる注文住宅を建てる際には、少しでも負担を抑えられるように国や自治体が運用する補助金や優遇制度を活用することがポイントです。
また、転職や出産などによって働き方・暮らし方が変化すると、家計の収支にも変化が現れます。家を建ててからも安心した生活を送れるように、家族のライフプランを踏まえて資金計画を建てることが欠かせません。
補助金や優遇制度をうまく活用したうえで、将来を見据えて無理のない住宅ローンの返済プランを立てることが重要といえます。
マルマインハウスでは、ご家族さまが安心して家づくりができるように、将来のライフプランを踏まえた資金計画をサポートしております。「今の収入でどれくらいの住宅ローンを借りられるの?」「自分たちはどんな補助金や優遇措置を活用できるの?」など疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
そのほか、住宅を建てるときのお金についてはこちらで解説しています。
2024.05.30